変わっていく「私」と変えられない「私」
4.〈セックスレスについて〉
ここセンターでもカウンセリングにいらっしゃるお悩みとして
セックスレスの問題は実は数多くあります。
とてもセンシティブでプライバシー的な問題でもありますので
相談する勇気が持てず何年もかかってやっと
カウンセリングの扉を叩いたという人も少なくありません。
今回は、誰もが言いづらいセックスレスについて
お伝えしたいと思います。
まず、セックスの定義とは何なのでしょう。
裁判例でも法律上の明確な定義はないようです。
ただ、一年以上関わりがないのであれば
セックスレスといっても問題はないようです。
また、特別な病気や事情がなくて
セックスやセクシャルコンタクトが1~2ヶ月以上なく
それが長期にわたっている場合は
「セックスレス夫婦」となるようです。
お二人がセックスレスの関係を不安に思ってはなく
不満がなければ何の問題もないと思いますが、
何かしらの原因がある場合は
それを改善することで乗り越えるための方法となると思います。
それらをまとめてみましたので読んでみて下さい。
1.お互い異性としてではなく、家族のような関係になり
その為か、見た目を気を遣わなくなり新鮮味がなくなりつつある。
そのため羞恥心も欠如している。
2.仕事や家事などが忙しく、日々疲れていて
気持ちに余裕がないのでセックスに興味を持てなくなってしまい
面倒くさいと感じるようになってしまった。
3.相手の事は好きだし、大切に思っていたけれど
相手から何度も「疲れている」などを理由に
断られてしまったことでプライドが傷ついてしまったため
こちらから誘わなくなってどんどんセックスレスになってしまった。
4.子どもができて環境の問題や時間帯の問題などがあり
なかなかタイミングがはかれない。
5.年齢的な問題なのかセックスに集中できず
最後までできなくなりつつあり
コンプレックスを抱えるようになった。
などが原因でセックスレス夫婦になっている人達が
多いように思います。
夫婦にとってセックスがすべてだとは
みなさん思ってはいないと思いますが、
長年のセックスレスによって
浮気、離婚、ED、精神的、肉体的な病気など
様々な問題がでてくる場合も少なくはないので
今一度、ボディコミュニケーション、
スキンシップでもあるセックスについて
夫婦で話し合う時間を取ってみることを
おすすめ致します。
次にその話し合いのためのポイントを
事例をもとにいくつか書いてみましたので
参考にしてみて下さい。
1.今のセックスレスである状態をどう思っているのか
お互いの気持ちについて
責めるのではなく、聴く姿勢で向き合い
勇気を持って話してみる。
2.夫は男性的に、妻は女性的になる努力をしてみる。
結婚前の体型や雰囲気になるという程まではいかなくても
服装や髪型などおしゃれを楽しみながら
映画に出てくるような大人の男女を意識して
時には外食を楽しむような非日常の体験を大切にしてみる。
3.寝室の空間を見直してみる。
(例えばベッド、寝具、カーテンなどを新しくするなど)
4.夫婦で基本のあいさつをする習慣を大切にしながら
最近のお互いの身体の変化やバイオリズムなどについて
プライドやこだわりを捨てて思いやりの気持ちで向き合ってみる。
5.思い出の場所や記念日に、当時のウキウキした気持ちを振り返り
現在の感謝の気持ちを伝えあう。
などがあります。
これらを意識することでセックスレスが解消できると
言い切れるものではありませんが
夫婦として向き合うための
大きな一歩にはなると思っています。
また、セックスレスについては
カップル、夫婦カウンセリングも
いいきっかけになる場合も多いので
是非、一度考えてみてはいかがでしょうか。
よろしくお願い致します。