おぼろ月夜
日々カウンセリングをしていると
「愛するということ」という
大きな課題に衝撃的にぶち当たる事が
よくあります。
「愛するということ」
これは私の好きな本のタイトルでもありますが
(エーリッヒ・フロム)
「愛」は夫婦問題でも
親子問題でも
人間関係の問題でも、
今、現在コロナとの闘い方、付き合い方の問題でも、
そしてまた、目に見えない神との関係など
宗教や宇宙などの問題でもあったり、
すべての事には
必ずといっていいほど
「愛とは・・・」という問いかけと
つながっているように思うのです。
愛という、大きなそして高い
コンクリートの壁のような物に行き着いて、
向かい合わせられる時、
私たちは呆然としたりしながら
この壁を乗り越える先に
何か広い草原が拡がっているように
希望を抱いたりするのかなと思うのです。
だけど、愛はそんなに簡単ではなくて、
ただ人を好きになるということであっても、
相手との関係が出てくるので、
つまり、人間関係の難しさに
誰もが悩むこととなるのですよね。
当たり前なんだけど、
人間誰もが違う生き物だから、
価値観も違って当たり前だから、
愛し方も、愛の受け取り方も、
愛の形も、愛の距離感も、
みんな、みんな
全然違ったりしているのよね。
だけど、
やっぱり人は
自分が愛するように相手も愛してほしいし、
自分が思うように相手も思ってほしいと
考えるから
強制したくなったり
支配したくなったり
押さえつけたくなったりして、
苦しくなってしまうのだとも思うのです。
その不自由さが
もっともっと大きくなると
悲しい終わり方になっていってしまう・・・
昔々
「愛の綱わたり」という歌があったことを
思い出したりしました。
人はみんな人生の綱渡りをしているのかもしれないけれど、
その歌の最初の詞は
「しがみつけば綱渡りは終わります」
だったはず・・・。
たしかに、1本のロープの上を
2人で渡るには、
しがみついたら2人落ちて絶えてしまう・・・
1人ずつが相手を信じて
自分を信じて
相手を想って見守って
人生という
ロープの上を歩いていくこと
これが「愛」といえるのかなと・・・。
今日の私が感じたことでした。