カウンセリングってどんなもの?(スタッフ)
カウンセリングの仕事をしていると
時々思うのですが、
どうもカウンセラーは魔法使いのように
思われているようです。
「悩みを相談しても1回で解決してくれない」
「ちっとも病気が治らない」
「離婚を言いだしたパートナーの気持ちを変えてくれない」
「今すぐ悩まないようにしてほしい」
「すぐに子どもが学校に行くようにしてほしい」
などなど。
お気持ちとしてはわかりますし、
できることなら
カウンセラーとしても
魔法のようにすぐに解決したいとは思っても、
カウンセラーは魔法使いではないので
人の気持ちを変えることはできませんし
あっという間に状況を変えることはできません。
問題がこじれていればいるほど、
解決には時間がかかりますし、
カウンセラー自身には「できないこと」もあります。
というのは、
カウンセリングというものは
カウンセラーが悩みを抱えたクライアントの話を聞き
クライアント自身が解決していくお手伝いをするものです。
カウンセラーが代わりに解決するものではないのです。
ですので、カウンセリングの中で
お話をうかがいながら
どこをどのようにしていけば良いのかを
一緒に考え、提案やアドバイスをし、
クライアントさんがどう行動したり考えるかで
変化してくるのです。
クライアントさんが納得していないことを
無理矢理させることはできませんし、
実際にどう行動するかを“決める”のは
クライアントさん自身なのです。
例えば、
勉強の仕方や勉強を教えることはできても
代わりにカウンセラーがテストを受けることは
できないようなものです。
カウンセラーはあくまでもカウンセラーであって
クライアントさんの代わりに
クライアントさんの人生を歩けるわけではないのです。
当センターは弁護士との協力体制をもっておりますが、
同じ専門家であっても
弁護士の場合には、
法的な専門家として
手続きなどを代行として行ったり
裁判では代わりに発言したりする立場なので
依頼者の代わりに行動することもある専門家です。
しかしカウンセラーは、
クライアントの代わりに行動する専門家では
ありません。
例えば、職場に休職のために
専門家として意見を伝えることなどはありますが、
それはあくまでも専門家として客観的に
“休職が必要である”と伝えるのであって、
“休職したい”ということはクライアントさんが
自分で伝える必要があります。
カウンセラーはあくまでも相談役であって
クライアントさんの代わりになることはできないですが、
クライアントさんが少しでも自分らしく
より良い人生を送れるように、
お話をうかがって
心の中のモヤモヤをひもとき
時にはともに苦しみ悲しみ怒り喜び
時には客観的に提案やアドバイスをさせていただき
専門的な知識や経験を元に
どうしたらよいのかを
一緒に模索していくことができます。
カウンセリングを受けるみなさまが
より良い自分の人生を
自分の足で歩むために
カウンセリングを活用していただけたらと思います。
そのお手伝いができるよう、
スタッフ一同
日々精進してまいります。
文:スタッフsachi
代表:椎名 あつ子