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椎名あつ子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

「DVをしてしまっている人と、DVを受けてしまっている人とは」

椎名あつ子

椎名あつ子

テーマ:ブログ

10月21日、
フジテレビの番組「めざましテレビ」の
朝5時半と7時からのニュースで、
インタビューを受けた内容が
流されました。

ベガルタ仙台の道渕選手の
付き合っていた女性への
DVについてとなります。

なぜ、このようなDVをおこすのか。
どんな、心理状態なのか。
これはDVにあてはまるのか?
DVを受けた女性たちがするべき行動とは?
などの質問に対してのインタビューでしたが、
TVで取り上げられる時間には限界もあり、
放送されたのは短いものでしたので、
今回、電話でのインタビューで
お話させていただいたことも含めて、
DVについて
改めて、書かせていただきます。

最近、とくにコロナ禍の影響もあるとは思いますが、
DVでの相談も増えております。
DVをされている・・・
DVをしてしまう・・・
どうしたらこの状況を改善できるのか?

まずDVには、
1. 身体的暴力(殴る、蹴る)
2. 精神的・心理的暴力(ことばで相手を傷つける、相手の人格を否定する、モラハラ)
3. 社会的暴力(外出禁止など人間関係を絶たせて閉じ込める)
4. 経済的暴力(経済的に追い込ませる、お金を渡さない、強い管理をして縛る)
5. 性的暴力(性的なことを強いる、プライバシーを外に広めて恐怖感を与える)
と、大きく分けると5つに分類されると思いますが、
これらの暴力をする側の心理状態には、
相手に対して、
所有物的な支配力、独占欲、
服従させることで優越感を抱く、
などのゆがんだ感情があると思います。
ただ、暴力をしている側は、
感情が高まった時、
お酒が入っている時などの場合も多いため、
本人の記憶があいまいだったり、忘れてしまっていたり、
あまり問題視していなかったりします。
そのため、後で相手のあざだらけの体や、怪我を知ると、
その場では後悔し、反省するので、
急に優しくなり、一晩中、傷の手当てをするなど
極端な二面性があったりもします。

また、こういった暴力を振るってしまう人の性格的特徴としては、
1. 人前ではいい人を演じている(人からの評価を非常に気にする)
2. 承認欲求が強い(人に認められてはじめて、自分は価値のある人間になると考える)
3. 見捨てられ感が強い(他人の評価なくして自分を認められないため、嫌われたり、かまってもらえなかったり、少しでも冷たくされたりすると、心が苦しくなる)
4. 周りの目を気にする(人からどう思われるのか?といつも不安を感じているため、本来の自分の主張・行動などを押さえ込んでいる傾向がある)
5. 依存的である(自分を大切にする前に、人からの評価が前提であるため、人との関わりに執着している)
6. 自分に自信がない(自信がない姿を見せないために、自己アピールをして背伸びをしてがんばってしまう)
というものがあるように思います。
毎日、1~6までのような状況を抱えている中で生活をしているので、
実は多大なプレッシャーやストレスを感じていて、
自由のない不自由な感覚を持ち続けている場合が多く、
自分より弱いと思う、身近な人に暴力を振るってしまいます。
そして、暴力によって、所有物的な独占欲、
支配力、服従的優越感などを
無意識に得ようとしているのだと考えます。

次に、暴力を受けていても、なかなか助けを求められず
耐えてしまっている人の特徴についても
書かせていただきます。
1. 相手に対して尽くす。相手の気持ちを考えすぎる。(相手の欲求を満たしてあげることで評価されることを期待する)
2. 自己肯定感が低い(自分はつまらない人間で、だめなところがたくさんあるし、何をしてもうまくいくはずがない)
3. 罪悪感を感じやすい(自分のせいで~になっている、自分が悪いのだから仕方がない)
4. 幼少期に愛情を与えてもらえなかったと感じている。または、暴力が家庭内にあった。(暴力や、淋しい、つらい環境にも慣れてしまっている)
5. 共依存の関係(この人は、本来はいい人だから、私だけは理解してあげようと思う)
などがあります。

暴力は継続しやすく、周りの人や、子どもなどに
大きな影響を与え、拡がっていってしまうものですので、
暴力をしてしまっている人、
暴力を受けてしまっている人は、
どうか、一人で悩まず、
助けを求めることに躊躇をしないで
いただきたいと強く願います。

暴力をしてしまっている人は、
感情を抑えるために精神科で薬をもらうことも必要ですし、
暴力を受けてしまっている人にも、
心の不安や恐怖・トラウマを減らすための
薬を出してもらえたりします。

また、心理カウンセリングでは、
自分の様々な心の状態を知ることができたり、
理解できたりする中で、
改善に向けてカウンセラーからのアドバイスを受けることもできます。

それよりも緊急を要する場合は、
110番または警察署(生活安全科)
配偶者暴力支援センター
女性センター
などがあります。

今回は、DVについて書かせていただきましたが、
その中でも、ことばの暴力(モラルハラスメント)は
とくに目に見えない暴力となり、
理解されにくいものでもあります。
見えないからこそ、
知っていかなくてはいけないことでもあります。
これを機に、
夫婦の現状を見つめてみて
いただけたらと思います。

長い文章を読んでいただき、
ありがとうございました。

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椎名あつ子
専門家

椎名あつ子(心理カウンセラー)

横浜心理ケアセンター

1対1のカウンセリングのほか、夫婦や親子など二人以上でのカウンセリングにも対応。モラハラやDVなど夫婦の問題や、職場のストレス、発達障害の相談にも多数の実績がある。医療や法律の専門家との連携も可能。

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