ビッグヒストリー
「想い出の持ち方というのは、
想い出し方ということにもなるだろう」
串田 孫一
カウンセラーはカウンセリングの時間の中で
その方の心の中の想い出を聴く仕事でもあります。
想い出の持ち方は
その人、その人、さまざまです。
悲しく、苦しい、想い出
裏切られた憎しみの想い出
大きな罪悪感の想い出・・・
そういったおびただしい想い出の出し方も(話し方)
又、人それぞれです。
少し遠くを見つめながらゆっくり出していく人
静かに、または激しく泣きながら出す人
怒りと共に吐き出すように出す人
沈んだ表情のまま出す人
他人事のように出す人
それらの想い出と
少しでも
もう一度向き合えて
そのものを忘れるのでもなく
消すのでもなく
納まるところへ納めるために
人が必要としているものとは・・・
それは
その人が想い出を話したとき
話し方がどんな形であっても
あたたかな温度を添えて
その人に接してくれる人。
みんな、人はそれが欲しいのかもしれない。
何故なら
心が傷ついたら「手当て」が必要だから。
手当は温度のことなんだと。
まだ肌寒い春のはじまりの時に
あたたかな温度を想像した日となりました。