百日紅
ここ横浜心理ケアセンターでは
子どものカウンセリングは
幼稚園児~行っており、
一番多いので
小学校~中学校の子どもとなります。
小さなお子さんに対しては、
今の気持ちを
画用紙の上で
色で表現をしてもらいながら
お話を聴いたり
質問をしたりしていきます。
その繰り返しをしていくと、
最後にはその子らしい絵が生まれ、
その子の持っている
光の部分っと影の部分が
交ざり合って
1つの作品が
できあがっていくのです。
その子は、その子の世界で、
アーティストとなっていきます。
また、小学校ぐらいになっていくと、
親の前では言えないでいることも
少しずつ落ち着いて
話していくようになります。
話していくといっても、
質問に対しては
親や先生方が期待しているような
知りたい部分を
話してくれるという意味では
ありません。
その子が悲しいと思っていたり
苦しいと思っていたり、
逃げたいと思っていたりする気持ちを
吐き出してくれるということです。
ですから、例えば不登校の子どもに
「どうして学校に行けないの?」
といったような質問はしませんし、
したとしても、ほとんどの子は
「わからない」と答えます。
その「わからない」ということばを
これがその子の答えであるということを
知っていきます。
「わからない」ことは
本人にとっては
イライラすることであったり
混乱することであったり
憂うつであったり
恐怖であったりします。
その気持ちをほぐしていく作業が
子どものカウンセリングとなっていきます。
しかし、お子さんだけの
カウンセリングだけでは
わからないことも多く、
私はなるべく
親御さまにも
カウンセリングを受けていただくように
お伝えしております。
受けて頂きたい理由は、
そのお子さんがお腹の中にいた時の
お母さんの様子、
生まれてから今までの
家庭環境、
親御さまから見た
その子の性格、
きょうだいとの関係、
その家庭の食事の時間、状況、
家庭内のルール・・・など
たくさんの情報を聴く中で
その子の「わからない」ことを
分析していく必要があるためです。
時々、
「子どもの問題なのに、
なぜ親が話さなくては
ならないのですか?」
と言って来る方がいらっしゃいますが、
親御さんが知っている
たくさんの情報を
教えてくださらないと
わからないことが多いのです。
また、小児精神科は
その子の心や体の状況を
改善するための薬は
処方してくださいますが、
学校に行きやすくなる薬
お友達と仲良くできる薬
勉強をするようになる薬は
ないのです。
子どもの様々な心の問題には、
たくさんの解決方法はありますが、
やはり親御さんの
その子への
その子に合った愛情が
薬のような役割となって
改善していくことも多いと
私は考えております。
たくさんの子どもたちの
心の声を
カウンセリングで聴いている中で、
その子その子の心の成長に
驚かされたり、
感動したりすることが
増えてきており
大人と比べて
子どもの持つ柔軟性の大きさを
しみじみと
感じております。