フォロワーシップ(スタッフ)
先日、子どもたちがサッカーをしているのを
見る機会がありました。
いろんな子がいて、
上手な子もいれば
あまり上手ではない子もいます。
でもよく見ていると、
“上手”と言っても、
ボールの扱いがうまい子
周りを見るのがうまい子
味方がとりやすいパスを出せる子
周りによく声をかけてフォローしている子
など、さまざまな“上手”でした。
そして反対に上手ではない子も、
ボールが思うように蹴れない
ボールしか見ていない
焦ってしまってボールを奪われる
など、やはりさまざまです。
そんな姿を見ていて思いました。
技術というものは、
持っている力を発揮するために
必要なのだと。
サッカーで言えば、
ボールを思ったところに
思ったように蹴ることができれば、
パスコースが見えた味方のところに
パスを出すことができますが、
思うように蹴ることができないと、
味方にパスがつなげないので
そのパスコースが見えたことすらわからないのです。
つまり、しっかりと“蹴る”という技術がないと、
それより後の応用のプレーが
できるかどうかすら
わからなくなってしまうのです。
スポーツの基礎練習は
自分の持っている能力を活かすために
必要な基礎的な技術のための練習です。
これは、日常生活の中でもそうです。
例えば、相手のことをどんなに思いやっていても、
それをうまく伝えるコミュニケーションの技術が
あまり上手でないと、
相手には伝わらないこともあります。
そうすると、“相手を気遣うこともできない”と
思うかもしれません。
本当は思いやりがあるのに。
例えば、仕事においては
せっかく良いアイディアを持っていても
仕事が滞っていると
アイディアを提案させてもらえなかったり
アイディアの良さを伝えるプレゼンが
あまり上手ではないと
アイディアの良さが伝わらなかったり
するかもしれません。
では、日常生活ではどうでしょうか。
みなさん、それぞれの立場や生活によって
必要な技術は
異なるものだと思います。
自分がどんな力を持っていて、
それを発揮するためには
どんな基礎的な技術が必要なのでしょうか。
さまざまな力がありますが、
全ての人に関わってくるのは、
コミュニケーションの力だと思います。
自分が考えたり思ったりしていることを
相手に伝わるように伝える技術は、
基礎的な技術ではありますが
とても難しい高等技術でもあります。
私もうまく伝えられずに
もどかしく思うことが
日々あります。
けれど、それを練習したり
人の様子を見て参考にしたり
とにかく伝えてみて修正していったりして
技術を磨くようにしています。
技術は、私たちの持っている力を
発揮するために
私たちを支えるものであるとともに、
自信を与えてくれるものでも
あると思います。
そうやって技術と自信が身について初めて
私たちが持っている力が
発揮できるのではないでしょうか。
ちなみに、椎名先生は
「愛は技術である」とおっしゃっています。
エーリッヒ・フロム著「愛するということ」に
書かれている言葉だそうです。
ご興味のある方は、
読んでみてはいかがでしょうか。
文:スタッフsachi
代表:椎名 あつ子