雑談の意味(スタッフ)
みなさんは、
「金継ぎ」をご存知ですか?
金継ぎとは、
割れたり欠けたりした陶磁器を
漆でくっつけて
金粉などで装飾する修復技法です。
まるで金でラインを描いたようになって
それは素敵なデザインになって、
まるでもともとそういうデザインだったかのような
素敵な物になります。
私は金継ぎという技法を
以前何かで知ったのですが、
お気に入りのマグカップのふちが欠けて
泣く泣く処分したことがあったので、
あの時に捨てずに金継ぎすればよかったなと
後悔したことがあります。
陶磁器は
欠けたり割れたりすると
もう元には戻りません。
それは、夫婦や親子のヒビもそうなのかもしれません。
「元には戻らない」けれど、
金継ぎのように、
修復することはできます。
金継ぎをした陶磁器は、
金のラインが入ることになるので、
以前とデザインや雰囲気が変わります。
けれど、以前と同じように使うことができるようになります。
人間関係も、そうなのではないでしょうか。
ちょっと以前とは形が違うかもしれません。
けれど、前より素敵になるかもしれません。
ヒビが入ったから、割れたから、欠けたから、
捨ててしまうという選択肢だけではなくて、
修復するという方法もあります。
夫婦カウンセリングや家族カウンセリングは、
金継ぎのようなものかもしれません。
けれど、カウンセラーが破片を
くっつけるわけではありません。
カウンセラーは修復の方法をお伝えして、
みなさん自身が破片を新しい形へと
くっつけて修復していくのです。
それは、元の形になるということではなく、
これから一緒に生きていくための
新しい形にしていくのです。
今、ヒビが入っていると感じる方。
割れてしまって途方にくれている方。
ぜひ家族の金継ぎにいらしてください。
文:スタッフsachi
代表:椎名 あつ子