待つ力(スタッフ)
先日、電車から外を眺めていたら、
ちょっとハッとする光景がありました。
なんてことはない
よくある団地なのですが
団地の塀が途中で途切れて
その切れ目に
木が一本生えていたのです。
というよりも、
その木のために
塀を途切れさせているのです。
それを見て、ハッとしました。
たいていの場合は、
きっとその木は切り倒されて
塀を作ることが優先されているでしょう。
けれど、その団地の塀は、
木を避けるために塀が途切れているのです。
木と塀の隙間は
人が通るには狭いくらいで
塀としては問題ないと思います。
こうして、木と塀の共存はできるのに、
多くの木はなぜ切られてしまうのでしょう。
それを見ていて思ったのは、
「ここさえなければいいのに」
という考え方です。
「私のもっと鼻が高かったら美人だったのに」
「私の背がもっと低かったら・・・」
「あの人の短気なところがなければ・・・」
「私の性格が明るければ・・・」
「この病気さえ治れば・・・」
「あの人さえいなければうまくいくのに・・・」
そんな風に思ったことがある方も
多いのではないでしょうか。
それは、「この木さえなければまっすぐな綺麗な塀を作れるのに」
ともつながります。
けれど、木を切らなくても
そこに木があっても
塀は作れますし
建物が建てたくても
木を残して木を活かして
建てる工夫もできる場合も多いですよね。
でもそうしないで切ってしまうことが多いのは、
その方が簡単で楽で
見栄え良く綺麗にできるからでしょうか。
でも、その木を切ったら、
鳥が遊びに来なくなり
夏に木陰で涼むことができなくなり
子どもが登って遊ぶこともできなくなり
長い年月をかけて大きくなった
一本の木の命を奪うことになるのです。
それに、その一本を切ったら、
今度は別の木が邪魔に思えてきたり
するかもしれません。
大事なのは、
最初から邪魔だと思って
取り除こうとするばかりではなく、
まずは、それを活かそうと考えて見ること
なのかなと思います。
あなたは、自分のこんなところが嫌い、
なければいいのに、と思うことはありますか?
そんなところも
ちょっと工夫することで
あるいは考え方を変えてみることで
あなたのいいところや味わいにできるかもしれません。
そんなところも含めて
まるごとあなたなのだから。
落ち着きがない→活発
集中力がない→切り替えが早い
優柔不断→慎重
暗い→落ち着きがある
対人関係が苦手→人の気持ちに敏感
など、言い換えることが
まず一歩めになると思います。
そして、そんなところを活かしていくことや、
トラブルを回避するための工夫をすることで、
自分を変えるのではなく
アレンジして生きやすくする。
そんな風に考えてみてはいかがでしょうか。
カウンセリングの中で
そんなお話もできると思います。
まずは自分を知り
自分を活かす術を知ると
あなたの魅力が発揮されると思いますよ。
文:スタッフsachi
代表:椎名 あつ子