「なんで?」にご用心
とても、感慨深い気持ちになった日でした。
私を支えて下さっていた
胃腸科外科医のM先生が
クリニックを閉院されました。
私がここの横浜心理ケアセンターを
始めた少し後くらいから
(2000年に開室しました)
出会わせていただいて、
18年近く本当にいろいろと
教えて下さったドクターでした。
医師として優秀で
後輩の医師の間で知らない人は
いないぐらいに、
様々な経験をされ
本当の意味で
クライアント中心の医療を
いつも心掛けていらっしゃいました。
私に対しても
たくさんの分野の先生方を
紹介してくださったり、
私に対しては
「アッちゃん」と呼んで
娘のように本当に
かわいがってくださりました。
10年程前、
発達障害傾向を持つ
お子さんたちのスクールを始め、
パンフレットをM先生に持って
あいさつをした時のことばです。
「まだ、この分野は日本では
小児科が中心だから
カウンセラーであるあなたには
様々な中傷やプレッシャーはあると
思いますが、
自分の信じる道を
闘いながらまっすぐに進みなさい」
あの時、このことばはとても重く、
不安や恐怖でもありました。
でも、M先生のことばを信じて、
そして自分のやるべきことを信じて、
そして、今の私と横浜心理ケアセンターがあると
感じています。
また、もう1つ
今でも思いだすことがあります。
東日本大震災(2011年3月11日)の
次の日に気になってクリニックを訪れた時、
スタッフが誰もいない中、
先生が一人でクライアントのカルテを出し、
診察をし、薬の処方をしていたことを
目の当たりにしました。
たった一人でこの状態でも
クライアントに対して
淡々と診察をされて
いました。
あの時、私が感じたこと、
それはとても言葉では言い表せない感動と
身が引き締まる想い、
今でも鮮明に覚えています。
あれから7年。
先生は90歳近くのお歳だと思いますが、
クリニックを閉院されました。
私としては、とても残念ではありますが、
ただ、健康をくずされての閉院ではなく、
ひとつの区切りとしての閉院であることに
ほっとしているところもあるのは事実です。
M先生、
本当に心から感謝致しております。
そして、まだこれからも、
お元気でいらしてください。
どうか、ゆっくりと休まれてください。
今日、先生から来た
お葉書に対して
たくさんの思いを託して
ここに書かせて頂きました。
深謝。