”言わなくても伝わる”関係になるまでの過程(スタッフ)
3月も中旬を過ぎ、
桜が少しほころび始めましたね。
今日はあいにくの雨ですが、
雨の中、傘をさして歩いていて
人とすれ違う際に、
お互いが傘を外側(相手がいない側)に傾けて
傘がぶつかったり
傘からのしずくで相手が濡れたり
しないようにする
そんなしぐさに名前があるのを
ご存知でしょうか。
これは江戸しぐさの一つとされていて、
「傘かしげ」という名前があるそうです。
以前、何かの雑誌でこのことを知って、
なんて素敵なのだろうと思いました。
ちょっとした思いやりの行動に
名前がついているなんて!
それ以来、雨の日に人とすれ違う時には
なんとなく「傘かしげ」という言葉が
思い浮かびます。
江戸しぐさは他にもいろいろあるのですが、
どれもちょっとした思いやりによるマナーです。
そもそもは、江戸の商人のリーダーたちが
上に立つ者の行動の哲学として
築きあげたものだそうです。
他には、
・時泥棒(断りなく相手を訪問したり、
約束の時間に遅れるなどして、相手の時間を奪うのは
重い罪にあたる、という意味)
・逆らいしぐさ(「しかし」「でも」と
文句を並べて逆らうことをしない。
年長者からの配慮ある言葉に従うことが、
人間の成長にもつながるという意味。
年長者への啓発的側面も含まれているそう。)
・喫煙しぐさ(「喫煙禁止」などの
野暮な張り紙がなくても、
非喫煙者が同席する場では喫煙しないこと)
などなど、
さまざまなものがあり、
はっとさせられるものもあります。
もし興味があったら、
ネットで「江戸しぐさ」を検索してみてください。
そして今日明日は雨のようですので、
“傘かしげ”で
相手へのちょっとした思いやりを出して
素敵な雨の日をお過ごしください。
文:スタッフsachi
代表:椎名 あつ子