幸福な離婚とは
すがすがしい秋晴れの日が
続いています。
夏の光とはちがって、
やさしい秋の光は、
カーテン越しにも
やわらかくて
草花も落ち着いて見えたりします。
先日、夫婦カウンセリングに
いらしたあるお二人が
やはり落ち着いた柔らかな表情で
あったことを思い出しました。
そのお二人は
お互いの価値観や考え方の
大きなずれを
結婚式前から感じ始めていて
一緒に暮らし始めて
そのずれはもっと大きくなり、
一緒にいるのにも関わらず
その時間は
お二人にとって苦しく
せつない孤独感を
感じずにはいられないものに
なっていました。
離婚をした方がいいのか
修復が可能なのかで
ここにご相談に来たのですが、
あれから1年弱・・・
1ヶ月に1回程のカウンセリングを
続けていく中で、
変わり始めてきたのでした。
当初、理解できなかった
相手の価値観や行動に対して、
また、相手の苦手なことに対しての
見方を変えることで、
そこについて許したり、
少しあきらめたり、
あせらないで置いておいたりすることが
できるようになったのでした。
それによってお二人は、
相手を責めなくなり、
お互いは、それぞれ個々の人間であることに気づき、
相手を受け入れることで、
やさしく、おだやかになれたのでした。
余裕のあるご主人のやわらかな笑顔と、
はにかむような奥さんの笑顔のお二人には、
この秋の光のような
美しさがありました。
認めて、受け入れて、許すという
思いやりの心が、
それぞれの心の中に
ゆっくりと浸透していっているような
感じさえ受けたのでした。
なんともいえない静かな時間が
そこにはありました。
これからも、こういったご夫婦への
お手伝いをしていきたいと
心から思ったのでした。