目や耳が不自由になっても。シニア犬の不安を安心に変える「魔法の触れ合い」

堀内章

堀内章



老犬ホームオレンジライフ湘南の堀内です。

愛犬の目が白濁して見えにくくなったり、呼びかけに反応しなくなったり……かつては当たり前だったコミュニケーションが難しくなっていく姿を見るのは、ご家族にとって切ないものですよね。今回は、五感が衰えてきたシニア犬との「心の通わせ方」についてお話しします。


コミュニケーションの「チャンネル」を切り替える
視覚や聴覚が衰えると、ワンちゃん自身も「周りで何が起きているかわからない」という大きな不安を抱えます。急に触れられて驚いて噛んでしまったり、何もない場所で立ち尽くしたりといった行動の変化は、その不安の表れであることが多いのです。
そんな時は、コミュニケーションの「チャンネル」を切り替えてみましょう。私たちは、視覚や聴覚だけでなく「嗅覚」や「触覚」の全てを重視した接し方を推奨しています。
私たちはこれまで、1200頭ものシニア犬と向き合ってきました。その経験から確信していることがあります。たとえ世界が暗く静かになったとしても、大好きなご家族の『匂い』と『手の温もり』だけは、最後まで愛犬を支え続ける最強のアンカー(心のよりどころ)になるのです。


不安を安心に変える「魔法の触れ合い」
具体的に、今日からおうちで実践できる工夫をいくつかご紹介します。

・「指先」のサインから始める 寝ている時や後ろから急に触るのではなく、まずは鼻先にそっと指先を差し出し、自分の匂いを嗅がせてあげてください。これから触れるという合図を送ることで、ワンちゃんは心の準備ができ、安心して身を委ねられるようになります。

・「振動」と「気配」で歩み寄りを伝える 耳が聞こえにくい子に対しても、いつも通り優しく声をかけてあげましょう。側に近づく際も、正面や斜め前からゆっくりと近づき、気配を察してもらえるように配慮することで、驚きや不安を軽減できます。

・「ゆっくりしたストローク」のマッサージ 指先で細かく動かすよりも、手のひら全体を使ってゆっくりと撫でるマッサージが効果的です。これは脳に深い安心感を与え、幸せホルモン(オキシトシン)の分泌を促します。


変わらない絆を信じて
愛犬が年齢を重ね、以前のような反応が減ってしまうことに寂しさを感じることもあるかもしれません。しかし、それはその子が何も感じていないわけではありません。

思うように感情を表現できないワンちゃんに勇気を与えるのは、やはりご家族とのスキンシップです。「触れ合うこと」は、単なる交流を超えた立派な「介護ケア」です。手が触れ合うたびに、ワンちゃんの心には「自分は一人じゃない」という確信が刻まれます。それは、「安心できるケア」が始まることを知らせる大切な合図にもなるのです。

愛犬の変化に戸惑い、どう接していいか分からなくなってしまった時は、一人で抱え込まずに私たちにお話を聞かせてください。これまで98.1%のご家族に「安心」を届けてきた経験を活かし 、今のワンちゃんの状態に合わせた「新しい絆の作り方」を一緒に見つけていきましょう。

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専門家

堀内章(老犬介護士)

老犬ホーム オレンジライフ湘南

大切な愛犬を24時間体制で見守ります。歩行や食事、排せつをサポートするほか、夜鳴きにも対応。日帰りから1泊、1週間の短期預かり、1カ月単位の長期預かりまで豊富なプランをご提案いたします。

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