アフターコロナ、ウッドショックで不動産価格は上がる?
株が上がると不動産も上がる?
2023年5月22日の日経平均株価は終値で3万1000円を超え、1990年8月バブル期以降の株価を本日更新しました。
バブルを経験していない私(当時まだ小学生~中学生)には分かりませんが、世は万感、センスを持ってヒラヒラ踊る姫もおれば、一万札を持ってタクシーを停めたり、日本企業がアメリカの不動産や絵画を買いまくっていたというあの時代、、
それと比べ今はどうでしょう、少なくとも景気が満ちて良いと感じている人は国民の半分もいないのでは、、
バブル崩壊以降、日本はデフレ路線から脱却できずに赤字国債を擦り続け消費税も10%まで上がってしまった現在。GDPをみても日本は3位ではあるが2位の中国とは大きくつき放され、4位ドイツとは肉薄状態、その内5位のインドにも抜かれることでしょう。
食品や日用品の値段は上がり、電気代なんかもかなり上がってますからね、、毎月の支出は増える一方。そんな中、上場企業のほぼどの業種も業績は好調で、過去最高益のタイムレコードも散見します。
不動産業も同様でここ近年、不動産価格が上がったおかげで分譲も仲介も総じて良かったのは言うまでもありません。あれ、そんなニュースや声を聞くと「ウチも上がっているのかな?」「高く売れるなら売ってもいいかな?」と思うのが人間の性ですよね。そうです、ですが、みなさんの期待をボキッと折ってしまうようですが、買ったとき相当安く購入している人以外は残念ながら買い値を上回って売るのは厳しいでしょう。
そう、先日も新築時に3600万円で購入したマンションを15年経過した今、「買ったときと同じくらいで売れるなら売りたい」という人がいました。通常、建物は減価償却で年々下がりますよね(車と一緒です)。ですからそのマイナス分をカバーするのが土地の上昇であったり、供給を大きく上回る大きな需要(パワー)が必要となります。たしかに神奈川郊外でも地価は僅かながら上昇したので、ギリ、クリアとしてもいかんせん食っていくチカラ、そう「需要」が足りません。
さも株価が上昇しているのはそんな業績好調を横目に外国人の需要が強いからといえます。そうです、日本人が買っているのもありますが日本の株式は大半が外国人が買ってます。そんなどえりャーパワーが株価を押し上げている要因だから我々の肌感感覚と違うのです。
株価が上がってるんだから不動産だってきっとあがるはず。
残念ながらそんな簡単な話ではないのです。
なんでかって、それは給料が上がらず高いのは分かっているので今、買わなくてもよくない?という層が多いのだと思います。
コロナ過のときは生活様式も変わり、新たなニーズが誕生しましたがそうした動きは粗方落ち着いたというのが不動産屋の見方です。そこで苦言です。「高く売れるなら売る」という考えより「売りたくなったら売る、その時の相場で」というのが良いかと思います。
高く売りたいのはみんな一緒です。ですがあまりに自分に都合の良いストーリーを目論むのは止めたほうがいいでしょう。そうやって皮算用をして失敗した人を何人も見てきました。どうしても高く売りたいという人は相場より高く売る努力が必要です。
え、努力とは、、それは信頼のおける営業さんに聞いてください。皆さんの周りにもきっと引き出しを多く持っている経験豊富な営業さんがいると思います。「高く売ります!」「希望値を言ってください、トライアルでやってみましょう!!」等という営業には呉々もご注意を、大抵売れなくただただ値段を下がるだけとなります。