左右差の大きい聴力での補聴器装用は要注意!
補聴器を購入する際に検討するのは、まずその入り口ですね。
どこで購入するのか?
どんなものを購入するのか?
まず購入場所についてですが、補聴器が売られているのは
1、メガネ店
2、補聴器専門店
3、耳鼻科の補聴器外来
4、農協などでの出張販売
5、電器店
6、通信販売
ざっとですが以上のような購入経路が考えられます。
まず6の通信販売は論外、補聴器は対面販売で購入してください。
3の耳鼻科の補聴器外来ですが、これはドクターが直接補聴器を販売するわけではなく、出入りの業者が販売することになるので基本的には1、2のメガネ店や専門店と大枠では同一になります。
耳鼻科の補聴器外来で購入するメリットは、ドクターが監督している安心感や信頼感でしょう。
デメリットとしては、決まった日時に行かなければ業者が来ていないため、いつでも補聴器の調整等ができるわけではない点が挙げられます。
補聴器購入を検討される方の多くは、まず最初の入り口としてメガネ店や補聴器専門店を選択されると思います。
どちらでも問題ないのですが、気を付けて頂きたいのは「無資格者」への相談は避けた方が無難ということ。
補聴器は資格がなくとも販売できてしまうため、中には数週間から数ヶ月の経験しかない素人も混じっています。
お客様には見分けがつきません。
「認定補聴器技能者」の資格保有者であれば、最低限の知識と経験が担保されています。
まず、そこだけはご注意いただきたい。
それを大前提としたうえで、私からの提言があります。
メーカーの選択肢の幅も検討材料に!
店によってはメーカーの選択肢が1つしかないケースがあります。
メーカーの直営店や系列店ですが、一般のお客様には見分けがつかないこともあるでしょう。
その場合は、店頭に並べられている補聴器のカタログを見て下さい。
何種類かの補聴器カタログが並べられていれば、それだけ選択肢が多いことを意味します。
また、補聴器メーカーのポスターなども貼られています。
このような点で、その店のメーカー選択肢の幅を推察できます。
基本的には選択肢は多い方が、お客様にはメリットとなります。
ある方の聴力レベルと、ご本人の希望するスタイルに対して、特定のメーカーではピッタリ一致する機種がないかも知れません。
その場合、もし選択肢がなければ何とか希望に近いものを購入するしかないでしょう。
販売店側も自身のデメリットになるような説明はあまりしてくれませんので、お客様はもっと良い選択肢を知る機会を奪われることになります。
先日当店で耳穴型補聴器を注文された方を例に挙げてみます。
Tさん、80代女性 これまで某メーカーの都内の系列店で10年以上補聴器を使用。
これまでは電車に乗って数十分かけて店に通っていたが、だんだんと体力も低下してくるので近場で補聴器を検討したくてご来店。
この方は長年同一メーカーの耳穴型を使って来られました。
そのメーカーの音色や、形状といったものに慣れています。
また、このメーカーのオーダーメイド補聴器は他のメーカーであまり見かけない形状の、ある「特徴」がありました。
年齢的にも、また1から新しいことを覚えるのは大変なことです。
そんな時に、もしその店でこのメーカーの扱いがなかったら・・・?
適当に言いくるめられて、別メーカーの補聴器を推奨されるパターンが殆どかと思われます。
このメーカーの耳穴型は特徴があるから、変えない方が良い、ウチでは扱ってないから他の店を紹介する・・・なんて良心的な店はないとは言いませんが絶滅危惧種レベルです。
1つのメーカーしか扱っていなかったら、どうしたってそれを買わされちゃいます。
メーカー系列店だったら、選択肢があっても店の都合でやはり特定のメーカーを推奨されることが多い。
これらは全て、店の都合で決められてしまうこと。
お客様の都合が置いてけぼり・・
特定のメーカーを推奨する裏事情とは?
店が特定のメーカーを推奨する裏事情があります。
メーカー直営店や系列店なら当たり前ですが、そうではないケースでも片寄ることがあるその訳は・・・
販売店は特定のメーカーの販売量が増えることで、そのメーカーから様々な支援を受けられるメリットがあります。
取引条件が良くなるということです。
これはどの様な業界でも普通に行われていることなので、これ自体悪いことではありません。
しかし、そのためにお客様の選択肢が歪められてしまってはいないか?
本当に店都合ではなく、お客様の希望に沿った提案なのか、しっかり見極める必要がありますね。
なぜそのメーカーを推奨するのか、他のメーカーでもっと良い選択肢はないのか、しっかりと納得のいく説明を求めてみた方が良いでしょう。