見えない補聴器
先日アメリカの補聴器メーカー「スターキー」の新製品発表会に参加してきました。
今回はアメリカ本国から社長以下、開発責任者等が自ら製品のプレゼンをするほどの熱の入れよう。
これまで、本社の幹部がわざわざ来日してまでプレゼンするという事はほとんどなかったので、それだけ今回の新製品には期待しているということなのでしょう。
今回の商品はRICと呼ばれる小型の耳かけ補聴器です。
ではその特長を見ていきましょう。
1.充電式
もはや充電式はスタンダードになりつつあります。
電池交換のわずらわしさから解放されるのみならず、最近では充電がコードレスで可能なため、外出先での急速充電も可能となってきました。
2.無線通信機能
スマートフォンと無線通信し、電話の音声は直接耳に届きますので騒がしい環境下での通話が改善します。
また、TVの音声も直接無線で耳に届けることが出来るので、家族からTVの音が大きいと文句を言われることもなくなるでしょう。
さて、ここまではこれまでの補聴器でも既に実用化されている技術です。
今回の新製品の真の実力はこれから!
3.健康管理機能
脈拍・歩数計・転倒検知・脳の活動量を数値化
アップルウォッチのような機能ですね。
ただし、手首よりも耳の方がより正確に測定できるらしいです。
人とどれだけ会話したか、どれだけ多くの音環境の変化があったか等の生活環境を記録し、脳の活動量を評価するシステム。
認知機能の低下予防などに役立つでしょうか。
また、転倒を検知した際に自動で登録済みの連絡先に通知する機能もあります。
ただ通知するだけでなく、GPS機能で場所まで特定可能。
4.翻訳機能・アマゾンALEXAと連携
何と翻訳機能を実装。26か国語に対応しているとのこと。
私も実際に体験してみたところ、1秒くらいのタイムラグはありますが、まずまず正確でした。
難しい内容や、あまりに早口だと追従が難しいかと思いますが、ちょっとした日常会話なら対応できそう。
アマゾンアレクサと対応しており、何か調べたいときは補聴器をタップして話しかけることで検索することが出来ます。
おそらくアマゾンの注文も補聴器から出来るでしょう。
いや凄いですね、今回の補聴器の開発には元インテルの技術者が関わっているようです。
インテルで各種AI(人工知能技術)の開発に携わっていた方のようです。
補聴器は単に聞こえを助ける機器ではなくなっていくのかも知れません。
補聴器の未来が楽しみになってきました!