30代の平均貯蓄額はいくら?まとまった資金が必要になるライフイベントも解説【2023年最新版】
30代は、20代と比較して年収が増えている傾向にあります。また多くの方が、結婚や子どもの出産、マイホームの購入などのライフイベントを迎えるのも、30代の特徴です。
ライフイベントには、基本的にまとまった資金が必要であるため、計画的に貯蓄をしている方も多いでしょう。一方で貯蓄をまったくしていない方や、結婚式や新婚旅行などですでに貯蓄を使った方もいるはずです。
本記事では、30代の平均貯蓄額をさまざまな視点で考察していきます。
30代の金融資産保有状況
※出典:金融広報中央委員「家計の金融行動に関する世論調査」令和5年(2023年)
30代の金融資産保有割合は、預貯金の95.3%が最多で、次いで投資信託29.5%、株式の27.6%となっています。
30代は、20代に比べると、子育て世帯が増え、病気・災害への備えや、子供の教育資金等を貯めるなどの目的として 保険での積立による金融資産が増えたと考えられます。 また、株式や投資信託などの証券での運用も30代から増えており、収入も増えると同時に将来へのリスク対策や投資の事を考え始める方が増えるのもこの時期と言えるかもしれませんね。
30代の平均貯蓄額はいくら?
※出典:厚生労働省「2022年国民生活基礎調査の概況」II 各種世帯の所得等の状況
厚生労働省の国民生活基礎調査の概況によると、30代における1世帯あたりの平均貯蓄額は、717.8万円です。29歳以下の平均貯蓄額が245.1万円であることを踏まえると、大幅に増えています。
一方で平均貯蓄額以上に増えているのが、平均借入額です。29歳以下の平均借入額287.8万円であるのに対し、30代は1,211.4万円と約4倍に増えています。また平均借入額1,211.4万円は、40代以降の世帯と比較しても、もっとも多い額となっています。
30代の借入金額が増えている理由は、住宅の購入が理由でしょう。同調査によると、30代で貯蓄が前年よりも減ったと回答した人のうち、15.5%が土地・住宅の購入費と回答しています。これは、ほかの年代と比較しても高い割合です。
住宅は、一般的に数千万円と高額であるため、多くの方が 住宅ローンを組んで購入します。30代はマイホームを購入し、住宅ローンの返済が始まったばかりの世帯が多いことから、平均借入額がほかの世代よりも多い結果となったのではないでしょうか。
30代の貯蓄の中央値
中央値とは、データを小さい順に並べたときに、真ん中にくる値のことです。平均値と合わせて中央値も確認することで、貯蓄や所得などの実態を把握しやすくなります。
国民生活基礎調査の概況をもとに、30代の貯蓄額を小さい順に並べると、400〜500万円のあいだに中央値があると推察できます。
また金融広報中央委員が実施した調査によると、30代の2人以上世帯における貯蓄額の中央値は150万円、単身世帯は100万円でした。
※出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」令和5年(2023年) 単身世帯 2人以上世
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