丹野智文さんの講演を聴講しました。

年を重ねた方々のお宅で整理収納のお手伝いをしていると、
「今はもう、あることすら忘れていたモノ」に出会うことがあります。
それがなくても、日常生活には特に困らない。
実際、何年も使っていないことも少なくありません。
それでも、いざ処分となると手が止まってしまう――
そんな場面を、何度も見てきました。
「これは高価だったから、子どもに」
「いつか役に立つと思って」
そう話される背景には、
ご自身の人生の中で大切にしてきた時間や努力、
そして子どもへの想いが込められています。
けれど、そのモノを手にされた頃と比べると、
時代も、暮らし方も、価値観も大きく変わりました。
親にとっては思い入れのあるモノでも、
子世代にとっては「使わない」「置く場所がない」「管理できない」
結果として、残す価値のないモノ、
処分すべきモノになってしまうことがほとんどです。
その現実を目の前にすると、
少し切ない気持ちになることもあります。
けれど同時に、
モノをきっかけに語られる思い出やエピソードを聞いていると、
そこには確かに、
子どもへと手渡されている「モノではないもの」があると感じます。
それは、
愛情であり、信頼であり、
人生をどう歩んできたかという物語そのもの。
形あるものは、いつか必ずなくなります。
けれど、
そのモノから得た思い出や経験、学びは、
心の中に残り続けます。
残すのは、集めたモノではなく、
モノを通して与えてきたもの。
時代や価値観が変わることを自然な流れとして受け入れながら、
モノへの執着を少し手放し、
これまで歩んでこられた人生や、
子どもと共に過ごしたかけがえのない時間を
「目に見えない価値」として伝えていく。
それもまた、
高齢期の整理収納がもつ、大切な意味のひとつではないでしょうか。
シニア世代の心身の特性に配慮した整理収納・comfy living
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