便器の蓋、いる? いらない?

弘瀨美加

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テーマ:シニア世代の心身の特性に配慮した整理収納



慌てて駆け込むのに開けてられない、
行くたびに面倒などなどの理由で、
トイレの便器の蓋を開けっ放しにしているので、
蓋はいらないので取りたいというAさん。
確かに年を重ねるとトイレに行く回数も増えて、
その度の開け閉めは大変かもしれませんが、
便器の蓋には、ちゃんとした役割があるのです。

①落下物から便器を守る
  落下物が便器が割れてしまうことがあります。
その落下物から便器を守ってくれるのが蓋なのです。
  それに、便器の直ぐ上に吊戸棚などの収納がある場合、
  そこの物の出し入れの際に便器の中に落として水浸し
  といったことも防いでくれます。

②雑菌の拡散を防ぐ
蓋を閉めておく事によって
便器の中の水に含まれている雑菌の拡散を防いだり、
また、汚水の中に混ざっているバクテリアや細菌は、
蓋を開けて汚水を流すと約1メートル四方に拡散する
といわれているので、蓋を開けたまま汚物を流すよりも、
  締めてから流したほうが衛生的です。

③臭気を抑える
普段から使用後に蓋をしておくによって
アンモニアの匂いなどが漂う事を防ぐことが出来ます。

④騒音を防ぐ
トイレを流す時の音は、時間帯によっては
  音の響き方が違って感じます。
昼間と違ってとても静かな夜中は響いて聞こえます。
夜中にトイレへ行ったときなどは、
蓋を開けたまま流すのと、蓋を閉めてから流すのとでは
騒音レベルがかなり違ってくるので、トイレのすぐそばの部屋に
寝室があるような場合は、蓋をしめてから流すのが良いです。

⑤放熱を防いで電気の消費量を抑える
近頃は、温水洗浄便座をお使いのところが多いですが、
その暖房機能は、蓋を開けたままの場合、
便座の熱が放熱しやすいので、電気を無駄に使います。
使用後すぐに蓋を閉めておくことで、
便座の温度を一定にするための電力を節約できます。
また、その節電が地球温暖化の原因となる
温室効果ガスの削減に繋がります。

トイレへ行く度に便器の蓋の開け閉めは、
少々手間かもしれませんが、
使用後にはキチンと閉めるという習慣をつけた方が
なにかとメリットがあるので、
やはり、トイレの便器の蓋はあった方が良いですね。

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弘瀨美加
専門家

弘瀨美加(講師)

comfy living

在宅介護経験者だから伝えられる実践的な整理収納スキルに強み。高齢者の心身の特性に配慮した収納のテクニックで安全で安心な住環境の整え方を提案。介護する人される人、双方の気持ちの負担も軽くなるよう努める。

弘瀨美加プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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