アクシデントは突然に
帰る度にモノが増えて雑然としていく実家を見て、
親に「手伝うから要らない物は捨てよう」と言っても、
「要らないモノはない」
「ぼちぼち自分でするから」
「もう買えないかもしれない」
なんて切り返されて、片づけは出来ないまま。
顔を合わせる度に同じやりとりの繰り返しで、
親と一緒にすることを諦めて、
子が片づけをしてしまうこともあるようです。
でも、ちょっと待って下さい。
親の家の中を子の価値観で片づけて、
親は心地よく過ごせるのでしょうか?
勿論、転倒などのリスクも高まるので、
家の中にモノが溢れているより、
少しでも減らすことは大切なことです。
けれど、年を重ねた親の住む家が散らるのは、
身体の機能の低下から、
今までできていたことがテンポよくできなくなって
生活能力や意欲が薄れていくなどというような理由があるのです。
また、価値観やこれまでの習慣というものもあります。
そこを気が付かず(知らず)に
テレビや雑誌でみる綺麗に整った事例を参考に
子の理想で片づけをしたところで、
例えば、しゃがむのが辛いのに
見場がいいからと下の方に綺麗に整えて収納しても
そこにあるものを出し入れするのに
親は心身に負担がかかり不便になるだけです。
家の中の変化は、
心身の老化に伴い表面にあらわれてきますが、
高齢でも「自分はまだまだ若い」という意識を持つ人は多く、
ご自身でも気が付いてないこともあります。
また、多少、気づきはあっても子の前では、
自分の老いを見せずに頑張っていることもあるので、
親の為を思ってのことでもストレートに言ってしまうと、
頑なになり返って逆効果になってしまいます。
実家の片づけをされる際には、
子が自分の価値観や理想でやってしまうのではなく、
親の自尊心を尊重しつつ、
心身の状態を注意深く観察し、
親の現実を知った上でされると、
住み慣れた我が家で安心安全に
親御さんが暮らせる家の片づけができると思います。
5月25日(月)に緊急事態宣言が解除されたことに伴い、
「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」を踏まえた取組のもと、
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シニア世代の心身の特性に配慮した整理収納・comfy living