外壁塗装!この症状が出たら塗り替えのタイミング!
外壁塗装には、塗装に適した天候、温度、湿度があります。外壁塗装に適した季節についてお話しましょう。
外壁塗装と天候の関係
塗り替えリフォーム専門店アイビーリフォーム代表親方の小口哲司です。
外壁塗装業者は、一般的に3月~5月、9月~11月が忙しいと言われます。季節で言うなら春から初夏、そして、秋ということになります。
その理由は、その頃はほかの季節にくらべ、雨の日が少なく、温度・湿度ともに塗装に適した条件になるからです。外壁の塗装作業は天候と温度・湿度に非常に影響を受ける作業なのです。
まず、雨は塗装作業の大敵です。塗料を塗っている最中、塗装直後に雨に降られると塗料が雨で薄められたり、雨の滴で塗装面に水玉模様のようなものができ、仕上がりがだめになってしまいます。そのため、基本的に雨の日には塗装作業はできません。
温度・湿度も塗装に大きく影響します。ほとんどの塗料メーカーが「気温5℃以下、湿度85%以上」では塗装作業をしないよう指定していますが、これは施工時の塗料の乾燥を考えて導き出した数字です。
つまり、「気温5℃以下、湿度85%以上」では塗料が乾燥しにくいためです。そのため、塗装作業を行っても塗料本来が持つ性能(防水性、耐久性等)が十分に発揮されない結果になるのです。
塗装と塗料の乾燥段階
塗装は一般的に下塗り、中塗り、上塗りの3段階を踏んで行います。
下塗りに使う塗料は、シーラー、プライマー、フィラーと呼び方はさまざまですが、下塗りは外壁塗装にとって非常に重要です。壁面と次の中塗り、上塗りに使う塗料を密着させる役割があるのです。
そのため、下塗りがしっかりできていないと次に塗る塗料がすぐに剥がれてしまう可能性があります。そして、ここで言う「下塗りがしっかりできていない」には、下塗り塗料が十分に乾燥していない、ということも含まれるのです。
下塗りが十分に乾燥してから中塗りを行い、中塗りの塗料が乾燥するのを待って上塗り工程に進みます。外壁塗装にとって塗料の乾燥は仕上がりに直接影響する重要な要素なのです。
ちなみに、塗料の乾燥には、次のような段階があります。
(1)指触乾燥
塗料を塗ってしばらく時間が経過した段階の乾燥状態です。
塗料の塗ったすぐ後は塗布面を指で触ると塗料がついてしまいますが、この段階では、軽く触った程度では指に塗料はつきません。その程度には乾燥しているという状態です。ただ、次の塗装工程に移るにはまだ乾燥が足りない状態です。
(2)半硬化乾燥
この段階では、指でこすった程度では指先に塗料がつくことはありませんし、塗布面に指のこすり跡が残ることもありません。しっかり乾燥してきている状態です。
ただ、指を強く押し込むと凹みができるおそれがあります。塗料内部が完全に乾燥している状態ではないからですが、次の塗装の段階に移ってもよい状態です。
(3)硬化乾燥
この段階になると塗布面を指で強く押し込んでも凹みが出ません。塗布面はもちろん、塗料内 部も乾燥している状態です。ここまで乾燥が進むと見た目には完全に乾燥しているように見え ます。
しかし、その内部が完全に乾燥しきいているかといえば、まだ乾燥していない部分が残っている状態です。
(4)完全乾燥
この段階は文字通り、塗布面はもちろん内部も完全に乾燥し、硬化している状態です。この段 階に到達するのは時間がかかり、塗料を塗ってから1~2ヵ月かかると言われています。
職人が専門家である理由
以上、お話ししたように、外壁塗装には天候と温度や湿度が密接に関係してきます。そのため、外壁塗装に適した季節は、雨が少なく、また、気温や湿度が塗装に適した春や秋ということになります。
しかし、外壁塗装の職人が春と秋だけ仕事をしているかといえば、そんなことはありません。
雨が多く、湿気も高い梅雨時でも仕事をしています。気温は高いものの時に猛烈な湿気が襲う夏も、やはり、仕事をします。湿気が少なく、しかし、気温は低い冬も仕事をしています。つまり、一年中仕事をしているわけです。
現に私ども「アイビーリフォーム」も一年中、仕事をしています。たとえば梅雨時も仕事をしています。もちろん、その際は、お天気と相談しながらの仕事になります。梅雨の晴れ間に下塗りを終え、天気予報を見ながら「これで下塗りの乾燥は大丈夫。ただ、上塗りは来週になるかもしれない」など、常に天候を気にしながら最善の仕事をしています。
そのため工期が若干延びる場合もありますが、天候によって工期が延び、それによって人件費がかさむのは嫌だからという理由で、無理に仕事を進めるということはしたことがありません。そんなことをすれば仕上がりに影響が出てくるからです。
天候や温度・湿度はこちらの自由にはなりませんが、天候に合わせながら仕事をすることはできます。本当の職人はそのための手立てを知っているのです。職人が専門家である理由です。