口腔内写真を撮り続けること
検査では見えない「痛み」の正体と漢方治療
歯科医院を訪れる患者さんの中には、視覚的な診察やX線検査では器質的・機能的な異常が見つからないにもかかわらず、「舌がピリピリする」「顎に違和感がある」「歯がキーンとしみて痛い」といった明確な苦痛を抱えている方が少なくありません 。 当院では、このように歯そのものに原因を特定することが難しい「非歯原性疼痛」に対し、一般的な歯科処置と並行して、漢方薬を中心とした投薬治療を積極的に行っています 。西洋医学的なアプローチでは解決しきれない「お口の神経痛や不快感」に対し、東洋医学の知見を活かして内側から症状を緩和します。
症状別・漢方薬と薬剤の処方実例
お一人おひとりの症状や体質、生活習慣を詳細に分析し、最適な処方を選択します。
舌の違和感(舌痛症など)
痛みやヒリヒリ感の出方は多岐にわたります 。例えば、喫煙習慣があり「食事中は痛みが和らぐ」という患者さんには、熱を冷まし潤いを与える白虎加入参湯(びゃっこかにんじんとう)
を処方し、良好な結果を得ています 。
知覚過敏・顎の痛み
「被せ物をした後にしみる」「水で歯がキーンと痛む」といった症状には、鎮痛効果のある立効散(りっこうさん)が有効です 。また、マウスピース治療で改善しない顎関節症の痛み緩和にも漢方を用います 。
口内炎・味覚の異常
繰り返す口内炎や、「味が変だ」という強い違和感に対しては、細胞診等の検査と並行して、亜鉛製剤であるポラプレジンクなどを処方し、組織の修復と感覚の正常化を図ります 。
安全性を最優先した「2週間」の治療サイクル
当院では「漢方薬なら副作用がない」という誤解を排し、医学的根拠に基づいた安全な運用を徹底しています。
リスクの管理
:漢方薬にも間質性肺炎、偽アルドステロン症、ミオパシーといった重篤な副作用のリスクは存在します 。そのため、当院では薬剤ごとに起こりうるリスクを事前に詳しくご説明します 。
2週間の評価期間
:投薬開始から2週間を1つの区切りとしています 。この期間で少しでも良い変化があれば継続し、変化がない場合や症状が悪化した場合には直ちに中止します 。このサイクルを厳守することで、副作用のリスクを最小化しながら、最大限の効果を追求します 。
費用
:1クール(2週間)につき、4,400円(税込)にて承っております 。
当院は高次医療機関とも密に連携しており、専門的な検査と適切な漢方処方を組み合わせることで、患者さんの日常を取り戻すサポートをいたします 。



