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美しい口元の条件を考える

北條智之

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テーマ:審美歯科

審美性を考慮した口元とは何か?

「美しい」と感じる基準は人それぞれ違います。
その基準が曖昧なまま治療に進むと、患者さまだけではなく、歯科医師も困ってしまいます。
「北上インプラントデンタルオフィス」が行っている審美歯科・矯正治療では、美しい口元の基準に基づいて計画を立て、治療を行っています。こちらでは、その基準とはどのようなものなのかご紹介します。

審美と美容に違いはあるのか?

歯科治療は、その特性上見た目に大いに関わることから審美と美容の用語を使い分けることは通常難しいものです。当院では、「歯科疾患や不正咬合の治療を行いこれが咬合構成に関わる」場合を審美歯科治療と定義し、「歯科疾患や不正咬合の治療を目的とせず、また咬合構成に関わらない」場合を美容と取り扱いしています。わかりやすい例で言いますと、むし歯などで歯の色も変化し、そのむし歯治療を審美的にも配慮して行う治療方法を審美歯科として扱います。一方で、ホワイトニングはむし歯などを認めず、ホワイトニング自体が咬合構成に関わらないことからこれを美容歯科とみなします。前者は、その目的はあくまでも「むし歯治療」であります。美容を目的とするとき、その目的は患者さまの美的追及を最優先とします。美容歯科については当院で取り扱いません。

横顔の美しさをはかる指標「Eライン」


エステティックラインとも呼ばれる「Eライン」は鼻先とあごの先を結んだ線のことで、横顔の美しさをはかる目安に用いられます。日本人の場合、上下の唇がこのラインにほぼ接するくらいか、または若干内側の位置にあると美しいとされています。このラインはほぼ一直線となり、その範囲内であれば審美性が保たれているとみなします。

矯正・審美補綴にかかわるスマイルライン


微笑んだ時に見える上顎前歯の先端を結んだラインです。口唇と歯の関係を評価する際、スマイルラインが下唇のドライ-ウエットラインに沿っているのが、審美的に理想とされています。
唇の高さや微笑時に歯肉が見える量は個人個人で違います。大きく以下のように分類されます。

(1)ロースマイル(低位微笑):上顎歯冠の75%未満しか見えない
(2)アベレージスマイル(平均的微笑):上顎前歯が75~100%見える
(3)ハイスマイル(高位微笑):談笑時に3mm以上の歯肉が露出する(ガミースマイル)

これらは性別・年齢・人種などにより一定の傾向があり、例えば男性にはロースマイル、女性にはハイスマイルが多くみられます。審美的にはいずれかに該当することがあっても、患者さまの主観に寄ってただちに「審美的でない!」と判断するものではありません。

ゴールデンプロポーション(審美補綴・修復の指標)


「黄金比率」という言葉をご存じでしょうか? レオナルド・ダ・ヴィンチも強い関心を持っていたとされる理想的なバランスのことです。歯科の分野では「ゴールデンプロポーション」と呼ばれ、当医院では1本1本の歯や、歯列、歯と顔のバランスがこの美しい比率になるように治療を行います。

結論

当院では、「噛めるようになりたい」、「歯列不正を治したい」方へ可能な限り審美的にも十分配慮した歯科治療を行います。一方で、「美」の追求は「噛むこと」、「歯列不正や咬合不正の治療」、「むし歯や歯周病の治療と予防」という優先すべき目的を阻害してはなりません。患者さまご自身で、自分は「歯科疾患を治療、予防したい」のかそれとも自分の中にある美しさを体現したいのかという部分に目を向けるのか。患者さまで治療目標の優先を決めていただき、実際に治療を受けることが大切です。

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北條智之
専門家

北條智之(歯科医師)

北上インプラントデンタルオフィス

インプラント歯科学の権威、ウルリッヒ・ヨース博士の治療法を専門的に学んだ知識と3DCTなど先進設備で、グローバル・スタンダードな治療を心掛けています。

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