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インプラント治療はどのくらいの時間がかかるのか
口腔インプラント治療を終えるのにどのくらいの時間(期間)がかかるでしょうか?一般的にインプラント治療は入れ歯や被せもの治療に比べ長い治療期間を要すると言われています。インプラント治療を終えるまでには、最短でも4カ月、最長で12カ月以上かかる場合もあります。患者さん個々の状況によってバラツキが大きいのもインプラント治療の特徴です。
以下に当院における口腔インプラント治療のスケジュールと期間の見積もりを示します。段階ごとに簡単な説明とそれぞれの要する時間(期間)を見ていきましょう。
1.初診(歯科ドック)と治療計画説明 1~2日
まずは、当院で包括的な口腔内検査を行います。全身状態の把握やCT撮影を含むレントゲン撮影、口腔内写真撮影によって得られた資料と患者さんからの希望(主訴)を元に、インプラント治療に適しているかどうかや全般にわたる治療計画と治療費用をご提示・ご説明いたします。1日目の検査と患者さんとの面談では約1時間、その後、インプラント治療の適格性の評価と治療計画立案・資料整理・院内での協議に数時間かかります。基本的には後日、資料に基づいて内容をご説明いたします。治療計画の説明と再度の面接も約1時間程度かかります。
2.手術前治療・前処置 3~12カ月
患者さんはご提示された治療計画と治療費用をご検討します。その結果、治療を承認されましたらそこからインプラント治療が開始されます。インプラント治療に際し、適切な嚙み合わせや健康な顎骨が確保されていない場合、かみ合わせや顎骨に対する治療を行います。かみ合わせの治療とは一般的に残存歯に対する歯列矯正治療を、顎骨の治療ではのう胞や重度歯周炎などに対する抜歯術や骨再生療法を含みます。顎骨内外の病変は口腔病理検査に回すこともあります。口腔の状況によっては、これら手術前治療・前処置を行い、かみ合わせや顎の骨の健康を回復するまでに3~12カ月かかることもあります。
3.インプラント埋入手術 1週間~2週間
適切なかみ合わせや顎骨の健康が確立されたら、インプラントを埋入するための手術を行います。手術は埋入手術計画に基づいておこなわれ、基本的に1回の埋入手術は局所麻酔下に約2時間程度で終了します。その後は日常生活にただちに戻ることが可能です。インプラントの傷口が上下左右の広範囲におよぶ場合、インプラント埋入手術を複数回にわけて実施することもあります。
4.治癒・回復 3~6カ月以上
傷口そのものは1~2週間で治癒します。痛みや腫れもその期間内に消退することがほとんどです。ただし、インプラントが骨と完全に結合する「オッセオインテグレーション」というプロセスには更に数カ月の時間を必要とします。この治癒・回復に3~6カ月以上かかる場合があります。この治癒・回復を待つ期間を快適かつ短く過ごすために、かみ合わせの治療や顎骨への治療は非常に重要です。
5.インプラント上部構造の製作(最終補綴治療)2~4カ月
インプラントは骨の中に完全に埋め込まれます。次はこのインプラントを土台として歯(上部構造体)を製作していきます。インプラントの上部構造体には接続にかかわるアバットメントと歯冠部たるクラウンやブリッジ、IODにわけられます。アバットメント製作の後、仮歯を作ることもあります。仮歯の段階では、形やかみ合わせ状況を修正します。最終的な歯は仮歯の環境を再現するように製作され、それはインプラントのアバットメントと半永久的に接続されます。なぜ、半永久的かというとインプラントとその上部構造はネジや仮着剤で繋がっており、いつでも外せる状態にあるからです。そのため、ネジや仮着剤が劣化し、ひとりでに外れることもあります。
6.定期的なメインテナンス
インプラントは定期的なメインテナンスが必須です。歯科医院に定期的に来院し、お口の清掃や微細な変化を記録することが求められます。なぜならば、インプラントは細菌感染を罹患するリスクがあります。初期の頃は対応が可能ですが、細菌感染による炎症が進行するとインプラントが骨から脱落し、口腔外に排出される場合があります。
結論
口腔インプラント治療のスケジュールは、上記のようなステップをたどります。しかしながら、細部は口腔や全身の健康状態、必要な手術前治療の内容に応じて異なります。治療計画が異なれば、当然、治療費用も患者さん毎に異なっていきます。術式によっては手術前治療を放棄したインプラント治療も存在します。詳しい口腔インプラント治療の計画を知りたい方は当院ホームページよりご予約下さい。