掛け捨て保険と貯蓄型保険-支払う保険料はどのくらい違う?
貯蓄型保険には、それぞれの方のライフステージに最適な、それぞれに目的が明確に異なる種々の保険があります。
自分や家族にとって必要なことは何かを見極めて、自分たちに最も合った保険を選ぶ必要があるのですが、そのためにはまず貯蓄型保険の種類や目的を知らなければなりません。
定年後の確かな備えには年金保険
定年後の豊かな老後に備えたいという方は、年金保険を考慮することができます。年金保険というのはいわゆる個人年金プラス保険ということで、積み立てた分が定年後に1割増し程度の月払いで戻ってくるというものです。
平均寿命が大幅に伸びたことに伴い、多くの方がこの国民年金以上の利率の「積立」をしています。
ただしデメリットもあり、万が一死亡した場合には積み立てたその分(プラスいくらかの配当金)が死亡保険金として戻ってくるのみです。
残された家族のための十分な保障には養老保険か終身保険
自分が死んだ後の死亡保険金を家族のために残したいという方は、養老保険か終身保険を選べます。
養老保険というのは、満期金を積立分(保険料金総額)と同額かそれ以上を受け取ることができ、万が一死亡した時には満期金以上の死亡保険金をいつでも受け取れるというものです。
この養老保険と終身保険の大きな違いは、養老保険は満期後に死亡しても何も出ない(保険の契約が切れている)のに対し、終身保険は一定の年齢(定年等、満期金を受け取れるような年齢)まで保険料金を払い続けた後も死ぬまでずっと保険が続くので、死亡保険金もきちんと受け取れるという点です。
子供の学費その他をしっかりサポートする学資保険
子供が最もお金を必要とするのは自分の老後ではなく(その頃であれば子供は恐らく経済的に既に自立している)、むしろ大学等の学費を払う時であるということを知る親は、学資保険に目を向けることでしょう。
親である自分にもしものことがあった場合には保険料免除がありますし、なにより数百万円単位のまとまったお金が必要となる大学の時期に、ちょうど必要十分な保険金をそれなりの利率で受け取れるというのは大きな魅力です。
あなたに本当に必要な貯蓄型保険を知るために必要なこと
ところで問題となるのは、多くの場合に事はそれほど簡単ではないということです。
たとえばある方は、個人年金の必要を感じ年金保険に加入するかもしれませんが、むしろ終身保険に加入し保険金を払い切った直後に解約し、解約返戻金をいわば満期金のように一度に全額もらった方が、利率の面でも運用の面でも有利な場合があるのです。
加えて、使う必要がない時には据え置いて寝かせておくと一定の利率で増えていき、返戻率を高めることができるのが、個人年金保険や養老保険にはない終身保険の特徴です。
カギとなるのは、自分が本当に必要としていることをきちんと把握しているか、その上でどの保険商材が最適なのかを把握できているか、という点です。自分にとって必要な貯蓄プラス保険を手に入れるためにも、専門家によく相談してみましょう。