「好きなことを仕事にしたい」という悩み　元アナウンサーのコミュニケーションレッスン　西宮

【教室に寄せられた悩み】

こんにちは。永田之子です。

日本経済新聞によると日本の社員の70％は「やる気がない社員」。6％が「熱意のある社員」だと言います。なんだか寂しい数字ですね。

好きなことを仕事にしている人は4人に1人と聞いたことがあります。好きなことを仕事にすれば先ほどの数字は変わるのでしょうか。やってみなければわからないので好きなことを仕事にしてもこの数字が変わるかどうかはわかりません。

勘違いでよくあるのが「好きなこと＝適職」という考え方です。好きなことがキャリアを必要とする適職とは限りません。適職はその人の「好きなこと」よりも「得意なこと」の中にあります。得意なこととはあまり努力をしなくても簡単にできて人から喜ばれたり感謝されたりすることです。たまたま好きなことと得意なことが一致している人がいますがそれはごくわずかな人です。

あまり好きではないけれど「得意なこと」を仕事にしたほうが成功する可能性は高いです。好きだからと言って安易に好きなことを仕事にするとせっかく好きだったことも嫌いになることがあります。

どの仕事についても仕事になればその道は厳しいものです。大リーガーで夢を叶えたイチローさんでさえ「”生まれ変わって、もう一度野球選手になりたいか”と言われてもすぐにはイエスと言えない」と言っています。

「好きなことを仕事にしたい」という相談に対して私が唯一言えることは「好きなことでも仕事にすると楽しみや歓びは消えていく」ということです。

楽しいと思えるうちはまだ努力が足りない状態です。今まで見えなかったライバルもたくさん現れます。ライバルに勝つにはライバル以上の努力をしなければなりません。努力をしたからと言って結果が出るとは限りません。

ライバルと拮抗したときにはわずか1ミリの違いで勝敗が決まると言います。その1ミリとは途方もない努力・努力・努力の積み重ねです。自分との戦いになるでしょう。決して笑顔で乗り越えられるものではありません。

「好きなことを仕事にしたい」と思ったらその覚悟と努力ができるかどうかを考えることが一番大切なことなのではないでしょうか。

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■永田之子 （YUKIKO　NAGATA）
元アナウンサー
話し方＆コミュニケーション教室TALKNAVI代表　
話し方講師
マナープロトコール講師
婚活アドバイザー （ツヴァイ講師歴10年）
コミュニケーションカウンセラー

全ての世代の人に「心と心をつなぐ会話」のコーチングを20年間で10,000人に提供。「人と楽しく話せるようになる」ことでコミュニケーション向上に貢献。東京と西宮を拠点に個人向けパーソナルレッスン教室を運営。現在では講演会のほかマナー書籍の監修も行っている。

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