心に寄り添う話の聞き方　話し方・マナー講師永田之子

2022年4月21日公開 / 2023年2月4日更新

コラムカテゴリ：スクール・習い事

コラムキーワード：言葉遣い　マナー、会話術、対人関係療法

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こんにちは。永田之子です。

会話には大きく分けて2つの要素が含まれます。「心」と「事柄」です。例えば友人がお財布をなくして落ち込んでいたとします。あなたはどのような言葉をかけますか？

「警察に届けた？」
「大切なお財布なんでしょ？」
「いくら入ってたの？」

これは先ほど言った「事柄」を優先した聞き方です。事実関係はわかりますが心に寄り添う聞き方ではありません。相手はこの質問でより不安な気持ちになることでしょう。

相手の心境を考え心を優先した聞き方を意識すると次のような言葉が出てきます。

「大丈夫？」
「困ったね？」
「心配だね。」

友人はお財布を無くして心細くなり落ち込んでいます。その気持ちを察してあげる聞き方をするとあなたの心は相手に届きます。心に寄り添う話の聞き方とは「心を優先した話の聞き方」のことです。

×事柄優先
娘「会社を辞めようと思うの」
母「入社したばかりじゃないの！」

〇心を優先
娘「会社を辞めようと思うの」
母「何か悩みがあるのね」

心に寄り添う聞き方をして相手と信頼関係が結べれば、後からいくらでも事実関係を聞くことができます。相手からの情報が沢山あれば的確なアドバイスをしてあげる事もできます。

信頼関係を結ぶ前に焦って事実関係ばかりを聞けば相手の心は閉ざされます。そうなれば1番大切な「事柄」を聞くことができなくなります。

心細い心に寄り添う。共感する。不安を少しでも軽くしてあげる・・・。それが私たちに出来る最初の行動です。です。

娘がなぜ会社を辞めたくなったのか？その「真実」を明らかにするためにも、まずは今の娘の心境を最優先で共有する必要があります。

事実関係は後からゆっくりと・・・。聞き方の優先順位を変えるだけで話しの行方は変わります。

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千葉県警察本部　警察官への講話　2018年　2019年
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■永田之子 YUKIKO　NAGATA
元アナウンサー。話し方＆マナー講師、コミュニケーションカウンセラー、婚活カウンセラー。全ての世代の人に「心と心をつなぐ会話」のコーチングをを20年間で10，000人に提供。
「人と楽しく話せるようになる」ことでコミュニケーションに貢献。話し方＆マナー教室「TALK NAVI」代表。神戸、関西、近畿エリアを中心に全国からの受講生が集まっている。

■ホームページ→http://talknavi.jp