リフォームで要望にかなった住まいに整え、地域貢献を目指す（3/3）

家に関する困り事に応え、神戸を代表する建築屋になることが目標

　橋本さんのもとには住宅以外にもオファーが舞い込み、街の集会所の屋根と外壁を塗装したことも。住民と会話するうち、室内の改装やコンセントの増設など次々に追加工事を頼まれました。

　「いろいろな方と話せば話すほどリクエストが出てきて。『壁を抜いてカウンターを設けたい』『冷蔵庫を納めるスペースを作ってほしい』とオーダーがありました。正直、難しい内容もありましたが『全部やってやろう』と頑張りました。希望がかなうことで、お客さま自身も楽しまれていることが伝わってきました」

　近年、「地域貢献」という言葉をよく耳にしますが、橋本さんはその意義について考えます。
　「僕は神戸に生まれて、近所の人にご飯を食べさせてもらうなど見守ってもらいました。10代の頃はやんちゃなこともしましたが、今の自分があるのは地域の方のおかげなんです。皆さんが利用する施設や暮らしの場を整えて快適にすることが、僕ができる地域貢献だと思っています」

　集会所の工期中には地元の人たちと一緒に草刈りし、集まった大人や子どもたちに、職人がどうやって家を造るかを見せる機会を設けることもできました。今後の目標は「神戸で名を残す建築屋になること」と力を込めます。

　「家について何でも相談できて、『あいつに言えば何とかなる』という存在になれたらと願っています。先行きが見えにくい世の中でしんどい思いをしている方が多いでから、困ったことがあれば頼りにしてもらい、少しでも前向きになってほしいですね」

（取材年月：2023年10月）

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