本のセール イギリス ──暮らしてわかるおもしろ話 オックスフォード編

里見郁子

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中古本のセールではない。新品の本が(しかも発行も最近のもの!)が半額以下。ときには定価の2、3割の値で売られていることがある。あまりの安さに、つい通りすがりの本屋でたくさん買い込み、重い本の袋を両手にかかえて四苦八苦がよくあった。



日本で新しい本が安売りされることがないだけに、ハードカバーが2分の1、3分の1くらいの値になっていると、やはり購買欲をそそられる。なかにはフルカラーのイギリス大百科のようなりっぱな本が定価で1万円もしているのに、わずか500円で買えたこともある。ひたすら驚きだ。格調高い料理本からお子さま向けの絵本まで、なんでも割引してくれるのはよいが、著作権などの問題がないのか、不思議に思う。



ともあれイギリスの本はけっこういい値がしているので、やはり安売りはありがたい。しかしオックスフォードの大書店の1つ、ブラックウェルは店頭では値引きしない主義で、もう1つの大書店ウォーターストーンが店頭で定期的に割引きしていると、どちらに入ろうかと迷ってしまう。品揃えはブラックウェルの方が・・・

はたしてこの勝負、いかに?




余談・・・ブラックウェル書店は別の小さい店舗で割引本を専門に扱っている。本店舗では割引しない強い姿勢が逆にオックスフォードの中心地にあるプライドをしめしているのかもしれない。




お役立ち英語

3 for 2 ・・・・「3冊で2冊分の値段」の意味。
セールになっている本にはこのようなシールがよく貼られている。

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里見郁子
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