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ゴミステーション カラス対策工事その2

森本薫樹

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約1ヶ月ぶりの更新です。
ここしばらく現場調査と打合せ資料の作成~見積もりの日々で、UPするネタが不足していました…

ということで、神戸市西区の自治会様よりゴミステーションのカラス対策工事を依頼されました。
まだ新しい閑静な住宅街で、ゴミステーションも当初から計画された機能的なステーションです。


何が問題かというと…

カラス除けネットのガイドレール(ステンレスのパイプ)への固定方法です。
現在は「S管」と呼ばれるS字型フックを自治会で購入され、役員の方々で取り付けられていました。

このS管は価格も安く、径の細いものは手で簡単に曲げ戻しができますので、色々な場面で用いられます。
ところが、径が細いということはそれだけ耐久性にも乏しく、ネットに引っ張られて徐々に伸びていきます。


その結果S管からネットが外れ、すき間が空いた状態になっていました。
そのすき間からカラスやノラ猫がゴミを漁りに入っていたようです。

ネットが外れるたびに役員や住民の方が復旧され、なかには針金やヒモで代用している箇所もありました。


そこで、S管の代わりに直径3㎜のステンレスワイヤーと圧着スリーブ(クランプ管)でネットを固定する方法を提案しました。
求められる性能は、①耐久性があって錆びないこと ②スムーズに可動すること ③外れないこと でした。


まずステンレスワイヤーをネットに通して輪をつくり、クランプ管に通して長さを調整します。


次にゴツい専用のスリーブ圧着工具でクランプ管をカシメます。(締め付けて接合部を固くとめること)


そして余ったワイヤーを切断し、さらに切り口を研磨してケガをすることのないよう平滑に仕上げます。


30㎝間隔で向きを揃えて完成です。
これでもう外れる心配はありません。


老朽化していたネットも、規格品ではなくサイズをオーダーした新しいものと取り替えました。


ゴミステーションがキレイになると不思議と気持ちの良いものです。

ゴミの問題というのはどこの自治会でも共通の悩みです。
街が造られた年代や自治体によって様々ですが、カラスや不法投棄などによる被害は全国共通です。

そうした現状で限られた役員任期と予算の中で、すべての問題を解決するのは至難の業です。
少子高齢化が進み、現役世代の減少による役員のなり手不足といった問題も共通の課題です。

高齢になっても暮らしやすい街にするため、ほんの小さなことでもリフォームで解決し、貢献できればこんなに嬉しいことはありません。

そうしているうちにもまた別の自治会様からご相談をいただきました…

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森本薫樹
専門家

森本薫樹(一級建築士)

株式会社リフォーム計画室

間取りや内装リフォームの他、住まいの耐震性や耐久性、断熱性など建物の基本的な性能を高めることで耐久年数を上げたり資産価値向上にも尽力。既存住宅の活用していくために依頼主の声から問題の解決を目指します。

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