子どもの生きる力を育てるプロ
松田美穂
Mybestpro Interview
子どもの生きる力を育てるプロ
松田美穂
#chapter1
「のびのびと子育てをしたい」「子どもの可能性を伸ばしたい」と願うお父さん・お母さんも多いのでは? わが子の健やかな成長のために何から始めればいいのか迷っているなら、「ポトフクラブ」を訪ねてみてはいかがでしょう。元幼稚園教諭の松田美穂さんが、絵画・造形サロン、音楽教室を開いています。
「絵画・造形サロンでは見て、聴いて、触って、素直に感じるままにお絵描きや工作をしながら、工夫することを学び、完成したときの達成感を味わいます。音楽教室では、カホンやタンバリンといった打楽器、ピアノやキンダーライアー(竪琴)、ハンドベルなど、さまざまな楽器の音を出したり歌を歌ったり、全身を使って遊びながら音楽を奏でます。子どもたちは聴覚や視覚、触覚など五感すべてをフル活用できるので、たくさんの『気づき』を得て、自由に表現する喜びを覚えていきます」
情操教育に携わる中で、親子の交流、特にスキンシップの重要性を実感した松田さんは、音楽を主軸とした「音育児」に着目。日本音楽脳教育協会認定の講師となり、音脳リズムマッサージや音脳リトミック、音脳ピアノリトミックのクラスも展開しています。
「鳥のさえずりや川のせせらぎなど、日常にあふれる清らかな音色や、パパ・ママの思いを乗せたメロディー・を赤ちゃんに届けるリトミック、肌と肌が触れ合うリズムマッサージなど、マタニティー期からベビー期、チャイルド期と、お子さんの成長に合わせた内容を用意しています。これら『音コミュニケーション』や『肌コミュニケーション』を通じて、感性を育むことができます。また、深い愛情をもって接することで子どもの心は満たされ、自己肯定感が芽生えます」
#chapter2
美しい自然に囲まれた西宮市生瀬で生まれ育った松田さん。父は表具師で、母は和裁・洋裁業を営んでいました。
「表装するための絵画や掛け軸を並べ、父はよく『これは、どのように仕上げよう?』『この作品からは、どんな印象を受ける?』と私に尋ねていました。その問いに、自分なりの答えを出すのがおもしろくて…。父の工房で端材を使って思うままに工作や、落書きを楽しんだり、母が洋裁をする横で端切れから人形の服を作ったりして遊びました。山歩きが好きな父は、気候が良いと作業の手を止めて山に連れて行ってくれました。この伸びやかな暮らしが私の好奇心を刺激し、創造性を養ってくれたのかな」と懐かしそうに話します。
「父はお風呂で鼻歌を聴かせてくれたし、母はレコードが好きで童謡をいっぱいかけてくれました。歌うことの楽しさを父から、曲のレパートリーは母からもらった宝物」と笑う松田さん。
芸術系大学への進学も考えたそうですが、「絵を描き、物を作り、歌を歌う」、これらすべてを大好きな子どもたちと過ごしながら仕事として生かせる、幼稚園の先生になることを決めました。
「たくさんの経験が、豊かな想像力や発想力につながります。その機会を与えてあげるのが、ご両親、おじいちゃん、おばあちゃんといったまわりの大人の役割だと思います」
#chapter3
松田さんには、学生時代から続けているサークルがあります。それは、ミュージカル。兵庫県内のさまざまな施設で公演し、幅広い年齢層の人たちに親しまれています。
こういったボランティアや絵画・音楽教室運営の実績から、松田さんは兵庫県が開設している「まちの子育てひろば」の「ひろばアドバイザー」に。保育所・幼稚園・児童館などでも、絵本の読み聞かせやふれあいリズム遊びといった親子教室を実施しています。さらに、西宮市社会福祉協議会では、子育て支援に携わる人たちに向けたセミナー講師も務めました。
「保育ルームでは保育士のための講座も開催しています。幼児期の創造活動はとても大切で、妨げることなく見守っていく環境が必要です。声をかけるタイミングや接し方を、もう一度見直していただければうれしいですね」
一人の母親として、また教育者として、人間育成について探究してきた松田さん。子どもだけでなく、シルバー世代にも目を向けています。「自分自身の表現を自ら認められることが自己肯定感になり、生きる力になる。誰かとともに、表現の楽しさを分かち合えることが社会の中での結びつきを深めていくと考えています。その思いを多くに伝えていきたい」との言葉が、強く響きました。
(2013年11月 現在)
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