リトミックレッスンで育む力 ①自己肯定感
リトミックレッスンについて、よくお母さまから質問をいただきます。
近年はお稽古のひとつとして『リトミックレッスン』をよく聞くようになりましたが、私が勉強を始めた頃はまだお教室も少なく、知人からも『それはなに?』と聞かれることが多かったです。
今ではさまざまなメディアでその良さや効果が取り上げられたり、人気の習い事の1つとして紹介されたりしており、だいぶ周知がされるようになってきました。
また皇太子妃雅子様が、教育方法の一つとして愛子様の習い事にされたことで有名になりお母さま方の注目を集めました。
よく耳にするようになりましたが、『リトミックってお遊戯?』・『ダンスするもの?』とまだ聞かれることがあります。
リトミックについて、一言で言い表すことは難しいのですが、お遊戯やダンスではありません。
でも、リトミックとお遊戯やダンスと共通することはあります。
それは『音楽を通して楽しむこと』だけで、リトミックは多様な教育的要素がある総合音楽教育になります。
そのリトミックを草案したのは、スイスの音楽教育家であり、作曲家でもあったエミール・ジャック=ダルクローズです。
「動きを通じて音楽の諸概念を教える」という理論で、身体全身で感じ音楽の基礎も身に付いていきます。
音楽には、聴く・歌う・演奏する・作るといった楽しみ方があります。そのすべての基礎となる、自分自身で感じ取る心を育てることがリトミックを通して養っていきます。
音楽は、リズム(律動)・メロディー(旋律)・ハーモニー(和声)の三要素で構成されています。他にも、音色、旋律、形式、強弱、速度、構成、テクスチュアなどがあります。
お遊戯やダンスとの違いは、始めから決められた動きがすでにあり、CDなどの音源に合わせてその振り付け通りに動きます。
パッとみると同じ音楽を使っているので同じように見えますが、リトミックは音楽・音を個々に感じたままに身体で表現します。 それが、想像する力・創造力を育てます。そして、自分で考える力へとつながっていきます。
また目に見えない音楽を心で感じ取るので、細かな変化や違いも気付くようになり繊細で豊かな感受性も育まれていきます。