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外壁をメンテナンスフリーにできる?

今井耕太郎

今井耕太郎

テーマ:塗装に関して

今回は、外壁塗装という部分かた少し違うかもですが、外壁のメンテナンスフリーについて少し書いてみます。
結構、外壁塗装の営業会社などが、メンテナンスフリーとか、高価な塗料を勧める時に、一度 塗装すれば長期間メンテナンスがいりませんなんていう営業トークをする事も多いので、少し考えてみました。

屋根塗装

◆外壁をメンテナンスフリーにすることは可能か?


結論から言うと、外壁を「完全なメンテナンスフリー」にすることは、現実的には難しいです。
どのような素材や工法を採用したとしても、建物は自然環境にさらされ、年月が経つにつれて少しずつ劣化していきます。

そのため、定期的な点検やメンテナンスは必要です。ただし、素材や施工方法を工夫することで、メンテナンスの頻度やコストを大幅に減らすことはできます。
ここでは、メンテナンスを最小限に抑えるための外壁選びのポイントや具体的な素材、注意点を解説します。


1.メンテナンスが必要な理由


外壁が劣化する主な原因を理解することで、適切な対策が可能になります。以下が主な要因です。

・紫外線:外壁の塗料や素材が日光に含まれる紫外線によって色褪せや劣化を引き起こします。
・雨水、湿気:雨水や湿気による水分が外壁にダメージを与え、カビやコケを発生させることがあります。
・温度変化:季節による気温差が外壁に膨張と収縮を繰り返させ、ひび割れを引き起こす場合があります。
・汚れ:埃や排気ガスなどの汚れが付着し、見た目を損ないます。


2.メンテナンスの負担を減らす外壁素材


メンテナンスを最小限に抑えるためには、耐久性が高く、汚れにくい外壁素材を選ぶことがおすすめです。以下に、代表的な外壁素材とその特徴を説明します。

◆金属系サイディング

金属系サイディングは、アルミやガルバリウム鋼板などの金属素材で作られた外壁材です。
【メリット】
・耐久性が高く、サビにくい(特にガルバリウム鋼板)。
・汚れが付きにくく、雨水で汚れを流れ落とす「セルフクリーニング効果」を持つ製品もある。
・デザインの幅が広く、モダンな外観に適している。
・一般的に10~20年ごとの塗り替えで済むため、他の素材に比べてメンテナンスが少ない。

◆タイル

タイルを使用した外壁は、耐久性や美観の面で優れた素材です。
【メリット】
・基本的に塗り替えが不要。
・汚れが付きにくく、耐候性が高い。
・デザイン性が高く、劣化しても風合いが失われにくい。
【デメリット】
・初期費用が高め。
・タイル自体は耐久性が高いが、目地(モルタル部分)のメンテナンスが必要。目地の打ち替えを10~20年に一度行う必要がある。

◆セラミック系外壁材

セラミック系外壁材は、焼き物や特殊な加工を施した素材で、非常に耐久性が高いです。
【メリット】
・色褪せや汚れに強く、耐候性に優れている。
・長期間にわたってメンテナンスがほぼ不要な製品もある。
【デメリット】
・初期費用が非常に高額。
・万が一、破損した場合には修繕費用がかかる。

◆塗り壁(光触媒や無機塗料)

塗り壁自体はメンテナンスが必要な場合もありますが、光触媒や無機塗料を採用することで、メンテナンス頻度を減らせます。
【メリット】
・光触媒塗料は太陽光で汚れを分解し、雨水で洗い流す効果がある。
・無機塗料は有機物を含まないため、非常に劣化しにくい(耐久年数15~20年以上)。
【デメリット】
・施工費がやや高め。
・塗り直しの際にも特殊な技術が必要なため、知識・経験のある職人に依頼しなければいけない。


3.メンテナンスフリーを目指すための工夫
外壁の素材だけでなく、施工や周辺環境を工夫することで、メンテナンスの負担をさらに減らすことができます。

◆セルフクリーニング機能を活用

光触媒や超親水性の塗料を使用することで、汚れを雨水で洗い流せるようになります。
これにより、高圧洗浄などの清掃頻度が減り、手間が大幅に削減されます。

◆軒の深さを確保する
屋根の軒が深いデザインにすると、雨が外壁に直接当たりにくくなるため、汚れや劣化を防ぐことができます。また、日差しも遮れるため、紫外線による塗料の劣化を軽減できます。

◆定期点検を実施する
完全なメンテナンスフリーは難しいため、定期的な点検で劣化の兆候を早期に発見し補修することで、長期間の美観と性能を維持できます。


4.メンテナンスフリーに近い選択をする際の注意点


◆初期費用が高額になりやすい
メンテナンスフリーに近い素材や施工方法は、一般的な外壁材よりも高価です。
しかし、長期的な視点で見ると、メンテナンス費用が抑えられるため、総合的なコストパフォーマンスが良くなる場合もあります。

◆経年劣化は避けられない
どれだけ優れた素材を使ったとしても、経年劣化は完全には避けられません。
特に接合部やシーリング部分の劣化は建物全体の耐久性に影響を及ぼすため、定期的な補修が必要です。

◆周囲環境に適した素材選び
海沿いの住宅では塩害に強い素材、山間部では湿気やコケに強い素材を選ぶなど、環境に合わせた選択が必要です。環境に合わない素材を選ぶと、思った以上に劣化が進む可能性があります。


5.メンテナンスを最小限にする外壁の選び方


外壁を完全にメンテナンスフリーにすることは難しいですが、以下のポイントを押さえることで、メンテナンスの手間とコストを大幅に削減することができます。

・耐久性が高く、汚れに強い素材(タイル、金属系サイディング、セラミックなど)を選ぶ。
・光触媒や無機塗料など、セルフクリーニング機能を持つ塗料を採用する。
・設計段階で軒の深さや防水性能を考慮する。
・定期点検を行い、劣化を最小限に抑える。

これらを実践することで、外壁のメンテナンス負担を最小限に抑えながら、美観と耐久性を保つことが可能になります。
初期費用がかかってしまいますが、長期的な視点で外壁の選択を行うことが、外壁をメンテナンスフリーに近づけるポイントです。


今回は外壁のメンテナンスフリーに関して、少し書いてみました。。
まぁ、最も多い外壁は、窯業系サイディング、モルタル外壁だと思いますので、やはりメンテナンスフリーは、なかなか難しいです。
そう考えると10年(実際は13~15年?)サイクルでの外壁塗装が工事価格もですが、工事期間などを考えても一番 お勧めの方法かも?と私は思いますけどね。

外壁塗装

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今井耕太郎
専門家

今井耕太郎(塗装業)

株式会社今井塗装

代表自ら35年超の外壁塗装、屋根塗装、塗装の職人歴を持ち、自社職人による一貫施工と60年以上の実績で、住宅塗装から防水、塗床などの塗装工事を手掛ける。現場主義を貫き、顧客の多種多様なニーズに応えます。

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