5つ目のP ~『人』、大切です~
皆様方、お世話になっております。播羊化学研究所の辻村でございます。
日々雑感を綴っております。
今回も作文に纏わるお話の続きです。
昇格試験にも作文が…
前回、応募書類に付き物の作文を提出しても読んでもらっていないのでは?というお話を申し上げました。
(な~んだ、結局読んでくれないのか~)
https://mbp-japan.com/hyogo/banyohkagaku/column/5151403/
その後、在職していた会社での出来事です。
ある日、突然昇格試験(管理職試験)の話が来ました。
数日後に試験をやるから、その日までに『昇格後の抱負について』の作文を書け、というものでした。
後でわかったことですが、その会社ではこういう場合、上司と相談して、上司の意向を存分に盛り込んだ、言わば『上司の作文』を提出するのが当たり前だったそうです。
中には、予め更に上の経営陣と飲みにいって、事前調査をする人もいたそうです。
特別なことは必要なかった
ところが、私の場合は、わずか数日前に知らされたことや、当時の上司が全くと言って良いほど面倒見が悪い人だったので、結果的にそれが幸いしました。
特に難しいことは考えずに、日頃取り組んでいて、思い入れの強いことを何の疑いもなく、そのまま素直に書いて、家内に誤字脱字をチェックしてもらっただけの状態で提出しました。
どんな文章だったか?ということですが、現在、それを元に、コンサルタント活動の自己PR用に改編したものがございますので、ご興味おありの方は、それを見ていただければと思います。大筋は当時のままです。
~こんなことをやろうと思っておりました~
https://smooooth9-site-one.ssl-link.jp/banyokagakukenkyusho230710/uploads/blog/16/65ed0090c4e2c16.pdf
改めて強調したいことは、日頃思い入れの強いことをそのまま書いたことです。特別なことは何もなく、全く難しいことではありませんでした。
評価は高かったが…
幸いにも会社の経営陣は作文を真面目に読んでくれたようで、面接試験中もその話が出たし、実に和やかなものでしたし、試験の点数も抜群に良かったと聞いております。
ところが…です。
その会社では、現行の管理職族の賛同が必要でした。
ところが、その全員から猛反対を喰らったようです。
長い間、その理由がわかりませんでしたが、ある時教えてもらうことがありました。
私の主張は『研究開発において、きっちりと記録を残し、見てわかりやすいような報告書をこまめに書く』というもので、作文にもそれを書いていました。実はその会社にはそういった文化がなく、記録などあれば良い方で、人が辞めるとそのテーマも消滅することが多発していたからです。
こういう文化も
その教えてもらった話を要約しますと、
・俺たちは職人だ。
・教えることはできる限り小出しにしろ。
・技術は盗むものだ。
・若い連中が技術を習得すれば、俺らの居場所がなくなる。
・定年まで安泰に過ごしたい。
・妙な文化を作ってほしくな。
・そもそもA4用紙2枚以上の文章は書けないんだ!
といったところでした。
なかなか会社の風土、文化を変えることは難しいようです。
確かに長年根付いてきた職人文化、いろいろ良いところも多々あるとは思います。
それを蔑ろにするわけにも行かないと思います。
もうこうなったら、単に『ご縁がなかった』ということでしょうか?
こんなこともきっかけとなって、自営業を始めることになりましたが、上記の経験は現在コンサルタント業を行うにあたって、非常に貴重な糧となっております。