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濱田英和

自動車板金塗装のプロ

濱田英和(はまだひでかず) / 整備士

アサヒ塗装工業株式会社

コラム

現状の自動車鈑金・塗装の業界について

2016年6月21日 公開 / 2017年12月5日更新

コラムカテゴリ:趣味

こんにちは。神戸市西区にあります自動車鈑金・塗装専門店のアサヒ塗装工業の濵田です。



前回のコラムでは自動車鈑金・塗装について、また身近な業界に感じていただければと思いお話させていただきました。

今回のコラムでは現状の鈑金・塗装の業界について少しお話させていただこうと思います。
まずは、現状の鈑金・塗装業界のとりまかれてる環境が年々厳しくなっています。
その理由をいくつかお話したいと思います。
誰もが開業したり仕事をする環境にありません。現在鈑金・塗装業をするには一昔前と比べるとハードルが高くなっています。
認証工場としての陸運局の許可、塗装ブースの設置(簡易ブースは不可)、整備士や有機溶剤主任資格等々、健康診断や人体への影響対策、廃棄物処理対策など会社として労働基準の設置が必要です。
そして仕事をさせてもらう上でお客様のお車を管理できる駐車スペース、実作業させてもらう作業スペース、そして作業する上での設備(リフト、フレーム修正機、塗装ブース、溶接機、鈑金・塗装する上での器具や道具や材料)などが必要になります。
さらにその環境の上で熟練した職人さんの存在が必要不可欠になってきます。



その他にも色々なハードルがありますがこのようなハードルを超えなくてはいけません。
しかし現代の車業界では、人口の減少、車の保有率、若者の車離れ、自動ブレーキや補助システムの普及による事故修理の年々減少、自動車保険の改定などにより鈑金・塗装業の会社、職人さんの数が少なくなってきております。
その上、誰もができない職人仕事で車検や整備より難易度が高く実際の作業に時間がかかるとされますが…世間では工賃が低く設定されてる分(世の中の物価は上昇しているが10年以上前から工賃据え置き)、鈑金士・塗装士になりたい人の減少やなりたくてもなれない現状。

いわゆる仕事6K(きつい・汚い・危険・給料が少ない・休暇が少ない・かっこ悪い)に当てはまると言われてるからです。

このように鈑金・塗装業の市場規模の年々縮小とともに設備投資や人材確保などリスクが大きくリターンが小さい。
そして一人前の職人さんが世の中で少なくなり職人さんが育つ環境が年々厳しくなってきているからです。

ものづくりという観点から今の世の中はコンピュータやインターネット、ロボットや機械の普及によりあらゆる業種の職人さんが世の中で少なくなってきているのではないでしょうか?
元々日本人は勤勉さやまじめさが長所であり高度成長期の日本を思い返すと汗水たらし現場で働く人や手作業でその人の腕や性格で商品が反映されてきた職人さんなしでは語れないのではないでしょうか?

だからこそ鈑金塗装業界だけではないですがこの業界へのご理解やお客様1人1人に職人さんの信用・信頼・経験・技術の部分を提供できたら良いと思います。

次回は自動車鈑金・塗装と密接な関係にある自動車保険についてはお話させていただこうと思います。


アサヒ塗装工業
ホームページ
http://www.asahi-tkk.co.jp/

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