令和7年度 札幌市マンションアドバイザー派遣のお知らせ
最近、居住者も高齢になり運転免許証の返納と同時に車を手放す方が増えてきています。
そのため高経年マンションでは駐車場収入が減少し管理費の会計が赤字になるケースが増えてきます。支出は増える一方で困っている管理組合は多いですが対策として有効な手段として「駐車場の外部貸し」があります。
では、どのようにすれば駐車場を貸し出せるかを、実際に外部貸しを導入したマンションの事例から5つのポイントを教えます。
1.駐車場需要の事前確認
そもそも駐車場の需要がないと外部貸しは成り立たちません。郊外や、地下鉄の駅から遠い住宅街では駐車場の需要は少ないです。一方中心部や病院、オフィスがある地域には通勤などで利用の需要があるため事業として成り立ちます。
まず、自分のマンションの近隣の月極駐車場の有無と相場を調べましょう!
2.管理規約の改正
標準の管理規約では、第三者に駐車場を使用させることができないため、外部貸しをする場合は管理規約の改正が必要になります。
管理規約はマンションごとに違いますので改正の場合は専門家に確認してもらうことをお勧めいたします。
※太字部分の追加
(改正例)
1)標準管理規約15条 駐車場の使用
第1項
~特定の区分所有者に駐車場使用契約により使用させることができる。ただし、特定の区分所有者の駐車場使用申 込がない場合には、区分所有者以外の者(以下、「部外者」という。)に駐車場を使用させることができる。
第2項
~、管理組合に専用使用料を納入しなければならない。ただし、部外者の駐車場使用料は総会(又は理事会)の決議を経た金額とする。
2)標準管理規約第16条 敷地及び共用部分等の第三者の使用
第1項に第4号を追加
四 部外者は、駐車場に付帯する敷地及び共用部分に限り使用することができる。
3.外部貸しには税金がかる
駐車場を外部に対して募集して収入を得ることは収益事業に該当するため、管理組合が法人ではなくても納税しなければなりません。納税についてですが、これ以外に多く取られますので事前に納税額を考慮して駐車場料金の設定が必要になります。
4.外部貸しを委託する会社を探す
駐車場の運営業務は不動産の賃貸と同様のノウハウが必要です。通常、管理業務を委託している会社では引き受けてくれませんので不動産会社に委託するのが一般的です。また、委託する会社と、委託料、募集方法、駐車場契約書等協議する事項があります。
5.合意形成
駐車場を外部に貸すことはマンションの居住者以外の方が敷地内に出入りすることになりますので合意の形成は重要です。不特定の方の出入りに対する不安の解消や、外部貸しをしないことによる収入減となることを丁寧に説明しましょう。いきなり総会に議案を諮るのではなく事前に周知をしたり場合によっては説明会を開催することも必要でしょう。
ぜひ自分のマンションにも取り入れたいと思っている管理組合様はお問い合わせください。



