【中学生】学習机が散らかったまま勉強するな!勉強嫌いも毎日10分ずつ机に向かえる準備とは?
とら先生考案の「志望理由レーダーチャート」はこちら↓
※このあとのコラムは「中学生」向けの内容です。
今さら聞けない志望動機に必要な5項目!
面接対策本などで、よく記載されている大事なことは以下の5つあります。
まずは簡単におさらいしましょう。
1. 目標を述べる
その高校で達成したいことや、成し遂げたい夢を述べます。
2. 興味を示めす
その高校や、カリキュラムについて興味があることを示めします。
3. 独自性を出す
自分の経験やスキルなどで、他人と比べて違う(優れている)点を出して差別化します。
4. 共感を求める
その高校に自分がマッチしていることをアピールします。
5. 展望を伝える
その高校で何をしてどのようになっていきたいかの長期的な計画を伝えます。
以上が、志望理由を考える際におさえておくべきポイントですね。
元面接官のとら先生が教える文章添削にはレーダーチャートを使う!?
私は中学生や高校生に面接対策の指導も行っています。
会社員時代には採用担当の経験があるので、多少のアドバイスならできるでしょう。
そして、よく聞かれた悩み(質問)はこんなものがありました。
「面接で緊張しない方法はあるの?」
「声が小さくなるのはどうしたらいいの?」
「言いたいことをスラスラ言うには?」
こうした悩みは中学時代の私も経験したことがあります。
当時の私は学力推薦での受験だったので、面接試験があったからです。
(準備を万全にしたら合格できました)
緊張しますよね。はっきり言って面接官がどんな人かわからないので無理ありません。
私の考えとしては「志望理由をしっかり練り込む」ことが合格につながるとしています。
ー志望理由は最初に聞かれるー
つまり精神面で不安な生徒は「どうしてウチを志望しましたか?」の質問にバッチリ答えられてこそ、その後の応答もできるというものです。
ただ、文章の出来栄え(何ができていて、何が不足しているか)を可視化することは難しいです。
そこで、とら先生は中学生・高校生向けにこのようなレーダーチャートで文章指導しています。
次の項目で、1つひとつ順に見ていきましょう!
あなたの志望理由は満たしてる?面接官にブッ刺さる「6要素」とは!(例文多数あり)
1.言語系 【言】
<文字と単語を的確に使う>
コミュニケーションを取れるかどうかや国語力が見られます。
誤字・脱字・表現などで誤りがない正しい日本語の文章を作らなければなりません。
自分で見直すことも大事ですが、第三者の目を通すことも必要でしょう。
<例1> 志望理由の一部。
✕:こうゆう分けで志望しまた。
◯:以上の理由から志望いたしました。
<例2> 部活動に関する回答の一部。
✕:吹奏楽部に入らせていただきました。
◯:中学3年間、吹奏楽部でチューバを担当しました。
なお、【言】ができていれば、レーダーチャートの両端の数値も上昇します。
【流】→文章を前から順番に流れるように理解できます。
【熱】→時間をかけて丁寧に構成されていると判断されます。
2.構成系 【流】
<文章に起承転結を作る>
文章の説得力や人物の信頼性があるかまで見られます。
起承転結で構成するには、内容をわかりやすくする以外に情報を盛り込むことも求められます。
面接官にアレコレ質問してもらう文章ではなく、重要な部分だけを質問してもらえるように詳細を書きます。
<例1> 志望理由の冒頭部分。
△:私は貴校を志望しており、□□ということと◇◇ということ、それと△△です。
◯:私が貴校を志望する理由は3つあります。まず、□□です。これは・・・
<例2> 農業高校への志望動機の一部。
△:農業について幅広く学びたいです。
◯:野菜の栽培方法から経営のノウハウまで学びたいです。
3.適合系 【適】
<志望先への適性を述べる>
その学校でなくてはならない理由(適性)があるかを見られます。
類似の内容を学べる学校と比較して、カリキュラムの特徴や違いをよく調べましょう。
なお、調べる際にはHPとパンフレットだけではなく、入学体験あるいは在校生と直接話してみるのが良いです。
<例1> 歯科専門学校への志望動機の一部。
△:歯に関する専門的なことを学びたいです。
◯:歯科医師になるために、貴校でしか学べない臨床実習の□□が必要だと考えています。
<例2> 志望先への印象の一部。
△:貴校は私にとって良い環境だと感じました。
◯:オープンキャンパスでの先輩の話から、学業に対する熱意を感じました。
そして私も貴校で勉強したいと考えるようになりました。
4.独自系 【独】
<独自の経験や思想を語る>
その人ならではの経験や思想を感じるかを見られます。
面接官が「この人を採用したい」と思えるのは内面的な他人との違いです。
ありきたりなことはマイナスにならなくてもプラスにもならないと考えましょう。
<例1> スポーツ科がある高校への志望理由の一部。
△:サッカー部での経験を貴校で活かします。
◯:サッカー部では、大会のベスト4入りを目指して頑張りました。
目標の達成のために仲間と努力する大切さを学び、貴校ではさらなる成長を考えています。
<例2> 中学教諭を目指す生徒の志望理由の一部。
△:私はかつての恩師だった虎谷先生のように優しい先生になりたいです。
◯:中学時代、私の担任だった虎谷先生は理想的な指導者だったと考えています。
数学の授業はわかりやすく、授業外でもつまずいた生徒を優しくサポートしていたからです。
得意な数学を通じて、私も生徒に寄り添える教師を目指しています。
5.抱負系 【夢】
<将来の夢や望む事を弁ずる>
どんな目的でその学校に入学したいかを見られます。
面接官が採用する生徒は、将来の夢や望んでいることが明確です。
長期的な人生計画を弁じて、入学後に頑張る意気込みを見せてください。
<例1> 部活動も力を入れたい生徒の志望理由の一部。
△:貴校はテニスが強いので志望しました。
◯:将来、子どもたちにテニスを教えるインストラクターになりたいと考えています。
そのために日々の練習で実力を上げて、貴校ではインターハイ出場を目指して頑張ります。
<例2> パティシエ志望の中学生の志望理由の一部。
△:パティシエになりたいです。
◯:貴校の製菓コースでは、お菓子作りの基礎を学んだあとに私の考えたお菓子を作りたいです。
また、卒業後は父の店で修行して、自分の店を出すのが目標です。
6.精神系 【熱】
<やる気や熱意を込める>
特に倍率の高い学校では、各生徒にやる気や熱意があるかを見られます。
面接の時ならばハキハキと応答するとそれが伝わるでしょう。
ただし文章だけで伝えるには、既に述べた【言】【流】【適】【独】【夢】の5要素がバランスよく満たせばよいです。
<例> 旭川西高校(理数科)を志望する生徒の文章。
<添削前>
私が貴校への入学を希望する理由は、貴校のスクール・ポリシーの3つの中で特に研学に自分が入ると考えたからです。将来の夢は数学の先生になることです。
入学後は、学習と部活動を両立して生活したいと思います。また、SSHの活動にも意欲的に取り組みたいです。
<少し添削後>
私が貴校への入学を希望する理由は、将来、中学校の数学の先生になりたいと考えており、貴校の理数科ではそれを実現できると考えたからです。
中学3年間で数学を教えてくれた虎谷という先生がいました。生徒指導にも熱く、数学専攻でありながら、理科に関する質問も丁寧に答えてくれたことから、虎谷先生のように、勉学に励み、生徒と深く関わっていける先生になりたいです。
そのため、私は数学の復習を日頃から大切にしています。このことは、貴校のスクール・ポリシーの2つ目の「高い理想を持ち、社会に貢献する意思を持ち継続的に努力しようとする生徒(高邁(こうまい))」に当たると考えています。
貴校では、進路実現に向けて大学進学の準備が早くできます。また、SSHにおいては、好きな研究テーマを決めて探求できることも楽しみにしています。
以上のことから、私は貴校への入学を希望します。
(とら先生が、全て本人の言いたい事実をもとに一緒に考えました)
でも勘違いしないでよねっ!別に文章に正解はないんだから!
とら先生は生徒の「志望理由書の添削」や「面接指導」も手厚くサポートし続けてきました。
これまでの知識や経験などから「これが正しい」と考えたことを出し惜しみなく伝えています。
ただし「この世の中、絶対的な正解がない」ことは承知しており、さらには「私の指導内容が完璧ではない」ことを事前に生徒にも伝えています。
私の中でも、日々反省と成長を繰り返していると情報が更新されているからです。
ー文章に正解はないー
志望理由書を指導してくれる学校や塾は少なく感じます。
もちろん、少なからず生徒の文章を改変することにもなるのですから「表現の自由」という観点においても難しい部分もあるでしょう。
しかし、改善したい意欲はあるのに伝えたいことを伝えきれないもったいない生徒の文章は添削してあげたい。
その思いで今後も学力試験のみならず、面接・作文試験にも力を入れ続けていきます。
虎谷