樹木診断業務。
①肥料・・・例えば、バラに年に何回も肥料を与える方がいます。そうするとアブラムシの大量発生の原因になります。また、肥料をやりすぎると、夏の葉や茎の成長がよくなりますが、寒さに弱い体質になります。
また、樹木全体に言えることですが、肥料をやりすぎると肥料焼けといわれる現象が起きて、水分の吸収が妨げられ、葉が枯れたり、枯死にいたることもあります。
肥料を与えるよりも、土壌を改良して微生物の働きを活性化させて菌との共生で生まれる栄養分の吸収を促進させる方がよいでしょう。
また、松はやせ地でも育ち、他の樹木と比べても菌根菌(外生菌根菌)との共生が強いです。その菌根菌が肥料との相性が悪いということで、松への肥料の施肥はお勧めしません。
②クロアリ・・・樹木の腐った部分(洞など)にクロアリがいるのでクロアリが悪さをしていると思っていませんか?
一般的に生きた木を食べて枯らすのはシロアリです。クロアリはもともと腐っていた部分に巣をつくっているだけです。
③洞(幹の穴)にコンクリートを埋め込む・・・昔は物理的な補強のために行っていました。しかし、樹木医学が進歩してきた現在では樹木は傷つけられて穴が開くと自分で防御層というものをつくるので水の浸透はしないですし、自分で穴の周りをふさぐように補強します。コンクリートを埋め込むとこのような防御反応を妨げることになります。
④「なんぼ切ってもすぐに枝が伸びるから・・・」・・・という考え方から、枝の太い部分から切る強剪定をする方がいます。こうすると翌年に切り口から細い枝が何本も出てきます。その分、樹体内に蓄えられている限られた栄養分が通常よりも使われてしまいます。
そうすると樹勢が弱り、病気にかかりやすい体質になったり、寒さに弱い体質になります。
⑤防草シート・・・防草シートを張るときに根元周りだけ穴を開けて張っていませんか?
樹木の根は横に張り出した枝の先端以上外側に張り出しています。その部分に防草シートを張ると根の呼吸と水分の吸収を妨げてしまいます。これは樹木の生育に大きな悪影響をおよぼします。
⑥除草剤・・・根元周りにさえ、散布しなければ、大丈夫だと思っていませんか?
樹木の根は枝が張りだす範囲以上に外側に伸びていますので、その範囲に除草剤を散布すると悪影響が出ます。
⑦盛り土・・・樹木と地面との適切な境目は根鉢と幹との境目辺りです。それ以上に盛ってしまうと、根の呼吸が妨げられて根が死んでしまいます。たとえ数センチメートルだからといって幹が隠れるまで土を盛るような行為は致命的になる可能性があります。
⑧街路樹・・・街路樹はプロが剪定しているから、このやり方で良いのだと思っていませんか?
基本的に街路樹の剪定は歩行者や自動車の安全や落ち葉を減らそうとすることなどを考慮して剪定を行っています。
そのために、どうしても強剪定になることが多いです。お庭の木を切るときにそれをそのまま取り入れると木が弱ってしまいます。
⑧木の植えられているお庭に畑をつくる・・・木が植えられているお庭を畑にしている方が結構います。畑を耕す時に木の根を痛めると、根から水分や栄養分が吸収できなくなり、弱ったり、枯れてしまいます。
また、野菜は主に中性から弱アルカリ性を好むものが多いので石灰などをまきますが、、近くに酸性を好む樹木(つつじ類やシャクナゲなど)が植えれていると影響を受けることがあります。
⑨支柱・・・支柱は樹木を植え付けてから根が十分に活着した頃に外さなければなりません。
樹木は風などで揺れると自ずとそれに反応して根を伸ばしたり枝や幹を太くします。支柱をつけっぱなしにしているとそれらの反応が生まれずに根が張らずに細長い幹や枝で軟弱な体質になります。
また、支柱が幹などにのめり込んでしまって傷つけることもあります。




