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円安が止まらないですが・・・

2022年6月23日 公開 / 2022年6月26日更新

テーマ:資産運用 投資信託 保険 積立 家計改善

コラムカテゴリ:くらし



円安が止まりませんね

値上げの春

に続いて

値上げの夏

と言われるようになっています

が、それよりももっとこの状況が続く

そんな話や予測ももう広がっています

とっても家計に厳しく大変な生活環境

ですが

今回はこの円安の情報伝達で

多くのメディアが日銀やアベノミクスの失敗

ということを掲げ始めているので

このことについて

私は間違った情報の伝え方だと考えているので

少し書いてみたいと思います



この写真は何を映しているものでしょうか?

そうです

ブタの貯金箱ですね

なぜブタなのか?

ということではなくて

今政府は、というか日本は

子供世代の金融教育を導入して

これからはとにかく貯蓄から投資へ

意識もお金も流れるようにしていこう、

そしてそれらの投資資金が

タンス預金や家の貯金箱などに眠らせている

のではなく

金融市場、お金のマーケットに出てくることを

促して

ひいては株価上昇の基盤を作り

(大手)企業の活性化から家計にお金が還元される

という好循環を作っていきましょう!

ということをしてきています。


現状を踏まえて

このような流れを作ってきたアベノミクスや

日銀のこれまでの金融政策の是非

というものは

確かに検証がされるものなのでしょう。

しかし今多くのメディア等で伝えられている

批判モード一辺倒

というのは

やはりミスリード、誤認させてしまいかねない

と考えています。


そのうち

特に日銀批判的なニュースのトーンには

正直違和感というか、

私は否定的に見ています。


「どうしてこんなに円安が進んでいるのに
これを止めるべく金利の引き上げをしないんだ?」

「なぜ金融緩和策を継続するのか?」

のようなことが多く伝えられているが

「今金利が上がるようなことがあれば
生活にどのような影響が出るのか?」

の部分を伝えられていないものまである。

これは明らかにミスリードです。

『米国が金利を引き上げる』

という事実について

今日本が知らなければならないのは

「なぜここまで急に(今回は0.75%の引上げ =これまでの通常の金利引き上げ幅の3倍(3段階分)) 金利を引き上げる政策をとっているのか?」


ということです。


日本は平成バブルの崩壊以降

基本的に賃金は上がることなく

安値安値を選んで生活を賄う体質になってしまっています



このような状況で、

「欧米は金利が引き上げられていることも要因に
これだけ円安が進んでいるのに、金融緩和策を継続する方針
の日銀はおかしい」

というトーンを含んだニュース伝達は

その根本を全く見ていないと言わざるを得ません。

メディアがこのように日本国内のことしか見ていない、
伝えていないのだとすると

そのこと自体が問題なのです。


欧米が金利を引き上げているのは

コロナ禍を経て、もうすでに経済回復が進んでいるから

です。

要するに景気が良いという状況になっているのです。


もちろん現地の人々にも

「私の家はそんなに景気が良いなんていう状況ではない」
「物が高すぎて困る」

という、(日本円に対して)ドル高を歓迎しない声は
あります。

しかし経済環境はそうはなっていないのです。

日本はどうでしょう?

つい先日、

日本国内企業のボーナスが上昇したことが伝えられました

が、あくまでも平均データであり、かつ上場企業の話です

まったく足元の景気経済は回復していません。

だから日銀は金融緩和策を継続するしかないのです。

日銀を強く批判する声が高くなると

それだけ今は自分の首を絞めることになります。

そもそも円安って悪いの!?


円安になれば輸出企業には基本的には追い風になる話です

なので円安そのものが悪いという論調はおかしい話です

たしかに平成の間に日本企業は工場そのものを

国内から海外に持って行ったりしているので

昔のように国内で作って海外で売るという構図でも

今は無いので、GDPの改善にもならないし

今から24年、25年前の状況とは話は違う要素はあります。

しかし円安の恩恵を受けない環境が全くないわけではないのです。

だから、円安が悪い!という論調はおかしな話なのです。

じゃあ、悪いのは何なの!?



これは円安が「急激」だということです。

何事も急激な変化にはなかなかついていけないことが起きるものです。

そしてそのほかにもう一つあります。

それは、

冒頭にも触れたように

米国は景気が回復しているから金利を引き上げた

ということと同じことを日本では言えないことです。

米国は景気が回復したけど、日本は?

裏を返せば

なぜ米国はコロナ禍でも景気回復できたのか!?

ということです。

コロナ感染拡大時、米国は一時世界最大のコロナ感染地域と言われ

世界で一番コロナによる死者を数えていた時間もありました。

それなのになぜ景気回復できたのか?

もちろんコロナ禍に対する政策や国民民度の違いで

日本ほど家に閉じこもるような時間の長期化は無く

ある程度外出もしていたということもあるでしょう。

それよりももっと大きく違うのは

米国は日本から見れば超超超異次元の財政出動を行ったから


です。

日本はどうでしょう?

日本もこれまでの日本政府の財政政策からすれば異次元な

大幅な財政出動をしたのですが、

これが全然不足している!

バラマキと言われる施策さえも 時間がかかりすぎて効果が薄かった!


ということなんですね!

そう考えると

日本はもっともっと財政出動をしなければ

景気好転は難しい

ということです。

「そんなに財政出動つまり国債発行をしたらどうなる!?」
「円安がどんどんすすんでしまうだろ!?」

という声が聞えますが

このことによる円安が進む割合は、

おそらくたかが知れています。

金利を引き上げろ!引き上げて金利差を縮めて円安を止めろ!

というのであれば

それを行える環境を先に作る必要の方が大きいです。

そのためには

さらなる財政出動をすることによる円安については

ある程度受け止めざるを得ないと考えます。

日本国債1000兆円!?


これについてもビビることはありません。

実際今の国債の第一保有者は日銀です。

その割合はほぼ半分です。

ということは、

(実際には返す必要も無いのですが)
一般的に「将来へのツケ」と言われる部分は

500兆円

なのです。

もちろん500兆円も個人で見ればとてつもない金額ですが

報道されているような「国の借金」が

いきなり半分になると

どうでしょう?

報道はウソ

というようになりますよね。

だからまだまだ国債発行による財政出動をする

という政策は、方法論としては間違っていないのです。

つまり、
長くなりましたが

海外が金利を引き上げている、その背景には
景気回復、経済回復が成し遂げられている

ということを忘れずに見て、

目先の円安や金融緩和策が悪いのではなく

そもそも日本だけ
コロナ禍でも景気経済の回復が成し遂げられていない
その理由を、
今利上げしている国がこれまでしてきたこととの比較で
なにが不足していたのか?
を考え、不足していたことを今からでも出来るのかどうか
を検証して実行していくことが大事なこと

ということです。


日銀批判を高めて、金利引き上げ実現を求めることは
今は間違えている

このように考えています。

この記事を書いたプロ

望月良友

元銀行員の独立系FPによる法人経営コンサルと個人資産形成のプロ

望月良友(HORIZON FP事務所)

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