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複雑な相続案件も誠意を持って対応

複雑な案件も解決に導く相続のプロ

古田光生

複雑な案件も解決に導く相続のプロ 古田光生さん
複雑な案件も解決に導く相続のプロ 古田光生さん

#chapter1

司法書士と土地家屋調査士の二つの資格で、不動産登記法に精通

 司法書士の古田光生さんは、札幌に古田光生司法書士土地家屋調査士事務所を構える、49歳にして23年の実績を持つベテランです。平成23年には土地家屋調査士も登録し、司法書士と土地家屋調査士の二つの資格を持ち、不動産登記法のすべてに精通しているのが強みです。
「一般的には、なじみは薄いかもしれませんが、不動産登記には、表題部の登記と権利部の登記があります。表題部の登記は土地家屋調査士が行うもので、土地や建物の所在、形状などを登記します。一方の権利部の登記は、司法書士が所有権や抵当権などの登記を行います。建物を新築したときには、土地家屋調査士が行う建物表題登記と司法書士が行う建物保存登記が必要です。建設会社からの依頼が多いのですが、別々の事務所に依頼するよりも、私の事務所であれば、不動産登記にかかる期間が短くなり、施主さまの融資決定や引き渡しなどのスケジュール管理がしやすくなるというメリットがあります」

 古田さんが、もう一つの強みとしているのは、相続案件です。相続登記や相続預金解約などの依頼が多い中、土地・家屋を相続するときに必要な相続登記を依頼された際に、建物表題登記がなされていないことが発覚するケースもあります。「そうした時にも司法書士と土地家屋調査士の資格を持っていることで、手続きがスムーズに進むなど、当方の強みが活かされていると思います」

 また、相続人が10人以上の複雑な相続案件を手がけることも多いといいます。
「相続人数が多くなるのは、主に二つの理由があります。一つは、何世代もその土地の相続手続が放置されていた場合です。もう一つは、亡くなった方に子どもがなく、その兄弟姉妹が相続人になる場合です。兄弟姉妹も故人で、その子どもが相続人になると、例えば5人の兄弟姉妹がいて、それぞれに子どもが2人ずついれば、あっという間に相続人は10人になります。このパターンで、最も多い時で80人という案件も手がけました。1年以上かかりましたが、依頼人の目的を達成できました」

#chapter2

依頼人の心情に配慮しつつ、望む結果を出す

 最近では、亡くなった方の預金解約に加え、遺言作成、「疎遠だった親族の財産を相続することになったが、負債があるかもしれないので相続放棄をしたい」といった相談も増えているそうです。
「遺言作成に関しては、相続トラブルを回避できるというメリットがあります。親と一緒に住み、その面倒も見てきた長男が、両親の他界後、親名義の家の半分は自分にも権利があると次男から主張され、どうしたらいいか、と相談を受けたことがあります。結局は、お金を工面できず、家を手放しました。私としても、残念な結果でしたが、遺言で長男に家を相続させるという一筆があれば、こうした事態は防げたかもしれません。遺言や生前贈与という方法もありますので、お困りの方はご相談ください」

 相続には、兄弟姉妹間の確執があるなど、背景に複雑な事情があることも多いものです。古田さんは依頼人の心情に配慮しつつ、望むところに着地することをモットーとしています。
「例えば、『自分が介護もしたし、自分勝手な兄に判子を押してくれとは頼みたくない』といった場合でも、法律に則り、兄からは判子をもらわないといけません。心情は汲みつつ、論理的に説得していきます。また、遺産分割協議では、話し合いの最終段階で、相手方に翻意されることもありますので、最後まで気を抜かずに対応しています」

古田光生さん相談風景

#chapter3

「古田は信頼できる」が周囲からの評価

 「司法書士は、華やかな仕事ではありませんが、専門性が高く、一つのことを突き詰めていくところに面白さがあります。私の性に合っていると思います」と古田さん。司法書士という仕事に対して、常に襟を正して取り組んでいます。
「法務局に書類を提出する際に、『前回もこれで通ったから、今回も』と言うのは、経験則でできることで、司法書士ではなくてもいいということ。私は、『不動産登記法や民法で定められているから、自分はこの手続きをしているんだ』と、法律の理論を理解した上で手続きができなければ、司法書士ではないと思っています」

 古田さんはたとえ依頼人からの申し出であっても、「道義的に疑問符がつくような案件は受けない」というこだわりを貫き、「古田は信頼できる人間だ」というのが、一緒に仕事をした人たちからの評価です。また、成年後見制度にも取り組みます。「対象は、主に認知症の高齢者。本人が人生を全うするまで役目を負うことを考えると、私たち世代から下の仕事。社会貢献だと思って取り組んでいます」と話します。

 これまでの経験から、「司法書士は経験があって体力もある50代が一番いい時期」と話す古田さん。「土地家屋調査士の資格を取得してから10年が経ち、充実した仕事ができるようになりました。これからも、不動産登記法を理論的に捉えながら、経験を積んでいきたいです」と抱負を語ってくれました。

(取材年月:2020年11月)

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古田光生プロ

司法書士

古田光生司法書士土地家屋調査士事務所

相続登記、相続預金解約、遺言作成など相続案件に強みを発揮している。また、司法書士と土地家屋調査士の二つの資格を持っていることから、相続時に建物が未登記の場合も迅速に対応が可能。

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