数字が“人を励ます”瞬間
税務調査という言葉に、多くの方は緊張を覚えるかもしれません。しかし、私はこの仕事を通じて、調査の場ほど「誠実さ」が光る瞬間はないと感じています。
ある会社では、経理担当者が一つひとつの領収書を丁寧に説明し、誤りがあっても正直に話されました。調査官もそれを静かに受け止め、最後には「きちんとした仕事をされていますね」と言葉を残されました。
書類の整備はもちろん大切ですが、それ以上に問われるのは人の姿勢です。誠実な説明は、数字以上の信頼を生みます。
税務の現場に立つたびに思うのは、「正しく申告すること」は法律を守るだけでなく、自分と会社を守る行為だということ。誠実さこそ、どんな企業にも通じる最大の防御力です。
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岡崎総合会計事務所
税理士 岡崎 俊視



