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井上健

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井上健(いのうえけん) / 内科医

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コラム

運動は生活習慣病の予防によいばかりか片頭痛(偏頭痛)発作の予防にもよい

2018年8月26日 公開 / 2020年11月9日更新

テーマ:広島の頭痛外来

コラムカテゴリ:医療・病院

コラムキーワード: 頭痛 原因頭痛 対策

処暑をすぎましたが暑さ続きます。
脱水症・熱中症にはくれぐれも気をつけてください。

本日は当院での片頭痛患者さんからのアンケートからです。

平成29年7月24日から平成30年8月21日まで、
約一年間で当院に再診された片頭痛の患者さんで再診の328人の患者さん
(平均年齢は40.0歳 男性49名 女性279名)に運動を毎日行っているかについて聞いていみました。

結果は

毎日運動をしていると答えられたかたは残念ながら58名のみ

270名もの患者さん(全体の84.7%)が毎日の運動ができてないとお答えされました。
私どもはウオーキングなどの有酸素運動は生活習慣病によいばかりでなく、認知症発症の予防にもつながるとして患者さん運動の重要性を説明してきております。

実は片頭痛においても有酸素運動が有効

実は、片頭痛においても有酸素運動は頭痛発作を減らしたり程度を軽くしたりするといわれております。
このアンケートは毎日の運動と質問しておりますので、
通勤で歩いている、会社で動き回っているひとも運動はしていないと答えたのかもしれません。
一方
片頭痛発作は運動によって誘発されるともいわれます。
運動により血管が拡張していくのは、片頭痛発作の機序に類似していることもあり誘発されるのです。
つまり
毎日運動してある程度血管を普段からひろげているような状態は片頭痛発作を予防しますが、平日のみ運動していたり、週末のみ運動していたのでは週末にあるいは週明けなどに片頭痛発作がおこりやすくなる可能性もあります。
もちろん平日のみ、週末のみの運動も体にはよいので頭痛回数が多くなり困らないかたはメリハリをつけた運動もよいでしょう。
しかし
少しでも頭痛の回数を減らしたいと思われるかたは毎日の規則正しい運動がおすめされます。

毎日の規則正しい運動をするコツ

通勤では車の運転のをやめ公共機関の使用や、バス停をひとつ手前でおりたりウオーキングするなどがあるでしょう。
腰や膝が痛いときなどは、自転車を使用する、家庭では自転車トレーニング器具などを使用するなどもよいでしょう。
外は暑いし、歩けない、自転車トレーニング器具など持っていないというかたには、
温度調整のされた快適な部屋での音楽やテレビを観ながらの床での運動をおすめします。
1 臥位になっての自転車こぎ
 床にあおむけになって、ゆっくり空中自転車こぎをしてみましょう
 慣れてくると
 天井を道路だと思い、腕をハンドルに添えるようにあげてみましょう
 両手を頭の下においてみて、少し上半身をもちあげてみましょう
 左右に上半身をふってみましょう
 ・どうですか、結構腹筋や背筋、おしりの筋肉にきませんか?
 自転車の速度は自由です。
 ときに競輪選手のように速く音楽に合わせてこぐのも楽しいです。
2 臥位になっての上半身の運動
 床にあおむけになって、少し上半身をもちあげてみましょう
 腕を前後に、左右に振ってみましょう
 空中で左右の腕を歯車のように回してみましょう
 音楽に合わせて速くおこなうのもルンルンランラン♪で楽しいです。
あとは、おまかせします。
床に寝っころがるといろいろな体によい筋肉トレーニングがみつかります。

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井上健

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