マインドフルネス
一次性とはMRIや血液検査などに原因がない頭痛をいいます。
片頭痛や緊張型頭痛や群発頭痛が代表的な一次性頭痛になります。
ここでは、少しめずらしい頭痛ですがくも膜下出血などと同じ様な頭痛がおこるといわれる一次性雷鳴頭痛について書いてみます。
一次性雷鳴頭痛
雷鳴という名のとおり、雷が頭の中に落ちた様な頭痛です。
突発性の激しい頭痛。
発症時あるいはその一分以内に痛みのピークになる。
この頭痛の最大重要ポイントは
雷鳴頭痛は、さまざまな重篤な疾患によりひきおこされるために、それらのすべての疾患を否定しなければいけません。
ですので、このような頭痛が起これば必ず頭痛診療を専門にしている医療機関に受診してください。
この雷鳴頭痛という言葉は未破裂動脈瘤にともなう雷鳴頭痛の症例
1986年のこと、ランセットという英国の国際誌に投稿されたDayらのわずか2ページの論文です。
未破裂動脈瘤にともなう頭痛の症例報告でした。
そのなかで、Thunderclap Headacheなる頭痛病名がはじめて使われました。
Thunderclap(雷鳴)です!
我が国では竹内東太郎先生が1994年にNeurological Surgeryという雑誌に初めてThunderclap headache(雷鳴)という表現をして発表されました。
ギリシャ神話
ゼウス大神が雷霆(らいてい)を投げつけると雷の一撃を受けます。
そのような一撃を雷鳴頭痛と表現しました。
この病名はまたたくまに広がり、原著の未破裂動脈瘤にともなう頭痛のみでなく、突発的におこる頭痛に対して使用するようになりました。
突発的におこる頭痛の代名詞が雷鳴頭痛になりました。
そして、まったく原因がわからない頭痛を一次性雷鳴頭痛としてきました。
しかし、この数年の頭痛診療の進歩で、雷鳴頭痛を呈していままで原因がわからないものの一部の原因がわかるようになりました。
それが可逆性大脳血管攣縮症候群です。
この病気は多くの方が頭痛のみで自然治癒されますが、一部くも膜下出血や脳梗塞を併発するのです。
画像は雷鳴頭痛が出現してから一週間くらいして明らかになりますが、それまでは明らかな異常を示さないことが多いです。
したがって、頭痛を専門にしている医療機関でこまめな頭部MRIによる経過観察が必要になってきます。