広島市中区いのうえ内科脳神経クリニックにおける頭痛患者さんの統計
先日、ブログでチョコレートを食べなくなり、頭痛が減った女性のお話をしました。
本日は、片頭痛を誘発するものについてです。
名付けて片頭痛の引き金
前回のコラムでも記載しましたが、片頭痛の原因は体質、つまり遺伝子です。
そして、その遺伝子は一つでなく多因子であることが多いのです。
頭痛発作は、そのようなl体質をもった人が次のような環境因子で誘発されます。
ストレス 33%
まぶしい光 29%
欠食 28%
睡眠不足や過多 26%
におい 26%
気候の変化 24%
アルコール(赤ワインなど) 10%
運動 10%
カフェイン 9%
食べ物(チーズ、ハム、ソーセージ、ナッツ、そらまめなど) 8%
個人差はありますが、片頭痛を引き起こす割合がパーセントで記されております。
つまり、個々の要因が片頭痛を起こす割合は10%から30%にすぎないのです。
ですので、これらの要因が重なってはじめて片頭痛がおこるのが一般的です。
たとえば、ストレスがつのっている時期に、昼食を抜いて、コーヒーを飲み、チョコレートを食べたとしましょう。
その日の夜に片頭痛がおきました。
要因はなんだったのでしょうか?
これはすべてが総合的に要因になったのだと思います。
また、片頭痛を防ぐような要因も多くあります。
規則的な生活と、睡眠(熟睡)、運動やストレッチ、ヨガや瞑想、呼吸法やマインドフルネスなど。
これらの予防要因が多いと少しの引き金があっても頭痛はきません。
私自身は毎日7時間睡眠をとるようにしております。おかげで片頭痛発作は一年以上来てません。
というか、加齢の影響もありもはや片頭痛はこなくなったのかもしれません。
上記の要因ばかり気にして、メリハリのない生活や、赤ワイン、チーズ、ハム、ソーセージなどイタリア料理やフランス料理を食べない生活じゃないと、よい人生とは決して思いません。
頭痛発作が多いときには、禅宗のおぼうさんのように朝早く起きて、三食をきちんととり、食事は日本食、運動も毎日といった生活をすると驚くほど頭痛が改善されるというのは覚えておいてほしいものです。
また、ストレスは片頭痛のなかでもっとも強い要因のひとつとされております。
ストレスに対しての対応は、運動、ヨガ、瞑想、呼吸法、マインドフルネスなどがあります。
またストレスに対する反応をコントロールすることも大切です。
同じ出来事があっても、受け止めかたによってはストレスになったりそうでなかったりしますので。
【参考文献】
Marcus DA 45(th) Annual Scientific Meeting of the American Headache Society June 19 -22, 2003, Chicago, IL, USA.Expert Opin Pharmacother. 2003;4:1609-14.