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片頭痛治療薬の授乳時の(授乳された小児に対する)リスク

井上健

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テーマ:妊娠と授乳 


母乳栄養は、お子さんの情緒の発達によい影響をあたえたり、お子さんとお母さんの関係をより密にするといわれております。
単に栄養面や免疫の面だけではない重要な要素をふくんでおります。
片頭痛からみても母乳を与えることでお母さんの片頭痛が悪化するというエビデンスはありません。しかし妊娠時とはまた異なった点で注意が必要になってきます。
それは、授乳された小児に対するリスクです。
以下に片頭痛治療薬の授乳時のリスクについてまとめてみました。
・授乳された小児で測定限界以下にしか移行しない薬剤
 ナプロキセン(やや安全)
 イブプロフェン(最も安全)
 セルトラリン(安全)
 ジアゼパム(やや安全)
 アミトリプチリン(安全)
 バルプロ酸(安全)
 プロプラノロール(安全)
 エレトリプタン(安全)
 ベラパミル(安全)
・授乳された小児で測定可能な濃度が移行する薬剤
 ガバペンチン(やや安全)
 アテノロール(やや安全)
 メトプロロール(やや安全)
 スマトリプタン(やや安全)
 トピラマート(やや安全)
 メトクラプラミド(安全)
 ゾニサミド(禁忌)
 プロメタジン(安全)
そのほかに、ゾルミトリプタン、リザトリプタン、ナラトリプタンはやや安全なカテゴリーに分類されています。

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井上健
専門家

井上健(内科医)

いのうえ内科脳神経クリニック

あらゆる頭痛の原因を診断するためには脳だけの専門でなく全身を診ることが必要になることもあります。

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