糖尿病予備軍の私が始めた「たんぱく質生活」27日目(2025/10/27)
「糖尿病は、遺伝・生活・加齢の3つの点数が重なって発症する」
今日からいよいよ大根の出荷が始まった。
出始めは、他の農家も大根を出すので、ウチは控えめに出す。値段も安いし。
12月の半ばあたりから、年末っぽくなり、寒くなり、鍋・おでん需要も高まり、
大根がたくさん売れだす。今は、ちょっと我慢の時期だ。
それにしても、生鮮野菜の供給量は、需要を上回ることが多々あると思う。
食糧自給率の低さと同じように考えて、安易に農家になるのはやめた方が良い。
今日でたんぱく質生活も42日目だ。毎日、鍋で満足。炭水化物は少しで良い。
大根の作業場に、バイトが持ち寄っている「おやつ」がたくさんある。(せんべい含む)
去年までは、私も提供して、たくさんおやつを食べていたが、今年からは手を出さない。
一つ一つが小さな血糖値スパイクに見える。
そのたびに膵臓を叩き起こすと思うと、もう、とてもじゃないけど、手を出せない。
良い傾向だ。
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糖尿病は遺伝する
同じものを食べ、同じように生活していても、
糖尿病になる人とならない人がいる。
この違いは、努力ではなく――**“地盤の違い”**だ。
糖尿病の発現には、
「遺伝」「生活習慣」「加齢」という三つの要素が関わっている。
そして、そのバランスは人によってまったく違う。
三つの要素と“発症スコア”のイメージ
仮に、糖尿病が「60点」で発症するとしよう。
遺 伝: 0~40点
生活習慣:10~50点
加 齢: 0〜30点
遺伝の影響は大きい
もし両親とも糖尿病なら、
遺伝のスコアだけで40点を持っていることになる。
つまり、たった20点分の生活の乱れで発症してしまう。
逆に、遺伝リスクが低い人は、
よほど乱れた生活(高カロリー・夜食・運動ゼロ)を続けても、
なかなか発症しない。
これが、**「同じ生活なのに結果が違う」**理由だ。
遺伝は「運命」ではなく「傾き」
ここで誤解してはいけないのは、
遺伝が「決定」ではなく、“傾き”を意味しているということ。
親から受け継ぐのは、「糖を処理しにくい体質」や
「インスリンの効きが鈍い傾向」であって、
“必ず糖尿病になる遺伝子”ではない。
つまり――
糖の洪水に弱い設計を持って生まれた、ということ。
だから、遺伝の強い人ほど、
「生活習慣でコントロールする重要度が高い」。
遺伝は変えられないけれど、
生活の点数を下げることはできる。
・糖の摂りすぎを防ぐ
・筋肉を増やす
・睡眠を整える
・ストレスを減らす
これらを積み重ねれば、
60点に届くのを何年も先送りにできる。
加齢という第三の要素
さらに、年齢を重ねると、
膵臓のインスリン分泌能力は少しずつ落ち、
筋肉量も減り、糖の処理力が下がっていく。
つまり、加齢そのものが“点数を押し上げる要因”。
若いころはセーフでも、
50代を過ぎて発症するのはこのためだ。
糖尿病とは、
単なる「生活習慣病」ではない。
**遺伝・生活・加齢という3つの点数が重なって、閾値を超えたときに発症する“構造病”**だ。
つまり、各要素の合計が60点に達した場合にスイッチが入る可能性がある。
そのうち、遺伝の占める比率は決して小さくない。
ときに40点を超える強力な“傾き”を持つ人もいる。
でも、残りの20点を上げるか下げるかは、
自分の選択次第だ。
父も祖父も糖尿病だった私にとって、
この現実は少し怖かった。
でも同時に、
「ならば、60点を超えさせなければいい」と思えた。
60点の壁
だから今、私はたんぱく質生活を続けている。
膵臓を休ませ、筋肉を働かせ、
“60点の壁”を超えない生活を設計している。
次回は、
「薬で下げるのと生活で下げるのはどう違う?」を扱おう。
糖尿病の治療とは、
点数を“削る”のか、“構造そのものを組み替える”のか――
ここに決定的な違いがある。
大好きな炭水化物よ、さようなら!



