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嶋﨑剛志プロは上毛新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

糖尿病予備軍の私が始めた「たんぱく質生活」29日目(2025/10/29)

嶋﨑剛志

嶋﨑剛志

テーマ:糖尿病対策/代謝再生プログラム

インスリンと太ることの関係


今日も実家に帰っている。
父の退院準備と介護準備。さて、どれくらい父が歩けるか?
これからも、毎週しばらくの間、定期的に実家に帰ることになる。
農業も人生も新しいフェーズだ。
まぁ、これも神様からの贈り物なので、誠実に受け取りましょう。

母にたんぱく質生活のことをいろいろと説明する。
実家でも、実践している。良い感じだ。
朝のすっきり感が気持ち良い。

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余った糖の行き先は、脂肪しかない


前回、インスリンが「糖を細胞に届ける鍵」であり、
血糖が多すぎると、その鍵が休みなく働かされることを学んだ。

だが、ここからが本題だ。
筋肉や肝臓が糖を受け取れなくなると、
インスリンは次の命令を出す。

「脂肪細胞、倉庫を開けろ!」

体の“備蓄システム”が暴走する


本来、脂肪細胞は悪者ではない。
余ったエネルギーを一時的に蓄える“倉庫”として必要な存在だ。
問題は、その倉庫が大量になり、かつ、常に満タンになってしまうこと。

現代の食生活では、糖が絶えず血中に流れ込み、
筋肉や肝臓が「もう入らない」と拒否する。
するとインスリンは最後の手段として、
脂肪細胞に糖を「中性脂肪」という形に変えて押し込む。

つまり太るとは、**エネルギーの過剰貯蔵ではなく、
糖処理能力の破綻による“代謝の逃避”なのだ。

なぜ太るとさらに太りやすくなるのか


脂肪が増えると、脂肪細胞の中で炎症が起こる。
そのときに放出されるのが、細胞間伝達物質である炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-6など)。
これらはインスリンの信号伝達を邪魔し、
筋肉や肝臓の“鍵穴(受容体)”の働きを鈍らせる。

すると、糖が細胞に入りにくくなり(インスリン抵抗性)、
インスリンがさらに増える。
そしてまた脂肪が増える。

――こうして、「太る → インスリンが増える → さらに太る」という
負のスパイラルが始まる。

これまでの長年の飢餓の時代、食べられるときにエネルギーを脂肪として蓄えるのは
“生き残るための戦略”だった。
だが今は、常に糖がある。
つまり、飢餓対策のプログラムが、飽食の世界で暴走している。

太ることは「意志の弱さ」ではない。
インスリンという生存装置が、今の時代構造に合わなくなっているだけだ。

大好きな炭水化物よ、さようなら!

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嶋﨑剛志
専門家

嶋﨑剛志(農業法人)

農業法人株式会社こうづけの里

色・形良く、艶・張りもある美しくおいしい野菜を育てるため、微生物、有機肥料、化成肥料、農薬など、あらゆる手法を適切に使用。低コストで価値ある野菜を顧客に届け、農業と地方の再生、事業継承にも取り組みます

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