米国の食品医薬品局が合成着色料の「赤色3号」の食品や飲料への使用を禁止!
温かな季節の到来とともに気になってくるのが冬の間にお腹に蓄えた皮下脂肪と内臓脂肪。
肥満かどうかの判定には肥満指数(BMI)がよく用いられ、身長と体重のグラフで黄色
の領域に入ればBMIが25以上となり"肥満"です。
食品医学研究所では、ダイエット(減量のための食事法)に最も効果的な食材を複数の臨床比較試験のデータをシステマティックレビュー&メタ分析という統計的手法によって総合的に評価している信頼性の高い研究論文のみを調査しました。
ブラジルのミナスジェライス州南東部連邦教育科学技術研究所によるシナモンの減量効果に関する28編の研究論文のシステマティックレビュー&メタ分析(Nutr Rev, 2025, 83(2), 249-279)では、2型糖尿病者に対して一日あたり2g以下のシナモン摂取量で、体格指数(BMI)を-1.18(kg/m2)減らし、HbA1c値も-0.68(mg/dL)下げ、HOMA-IR値も-0.94(mg/dL)下げることが分かりました。
一日あたり2gを超えるシナモン摂取は食欲を増進させるグレリンというホルモンの分泌を増やしてしまうため、ダイエット効果は失われてしまいます。
韓国の淑明女子大学によるマウス実験(Nutrients, 2023, 15(24), 18pages)でも、通常食や高脂肪食にシナモンエキス(1%)を加えると、グラフに示すように、体重の増加がかなり抑えられることが分かります。
では、なぜシナモンの摂取がダイエット効果をもたらすのかを調べてみました。
中国の香港パプティスト大学によるラット実験(Sci Rep, 2017, 7(1), 12pages)で、シナモンが白色脂肪組織での白色脂肪細胞をベージュ(褐色)化させ、ベージュ脂肪細胞でエネルギーを熱に変換するミトコンドリアタンパク質UCP1の発現を著しく増加させ、エネルギーの消費量を増やすため、シナモンが肥満の改善に役立つのだそうです。
2024年までは肥満指数(BMI)を最も下げる食材はブラッククミンシード(学名:ニゲラ・サティバ)という薬用植物の種子でした。
イランのテヘラン医科大学による11編の関連論文のシステマティックレビュー&メタ分析(J Ethnopharmacol, 2018, 219, 173-181)で、ブラッククミンシードは体格指数(BMI)を-1.16(kg/m2)減らすというものでした。
以上のように、ダイエット効果が大きい「シナモン」と「ブラッククミンシード」を併用することで、かなりのダイエット効果が見込めることが分かりました。
その際の注意事項として、シナモンには「カシアシナモン」と「セイロンシナモン」があり、「カシアシナモン」にはクマリン(桜餅の香りの成分)が多く含まれ、これを常用すると肝臓に悪影響を及ぼすおそれがあるため、ダイエットには必ず「セイロンシナモン」を用いるようにしてください。



