2025年度新入社員、新入学生へ送る「努力の方法」:今話題のアンドリュー・ヒューバーマン博士とデビッド・ゴギンズの対談より | アックスラーニング
「AIによって仕事が奪われる…」
そんな言葉を耳にする機会が増え、不安を感じている就活生の皆さんもいるのではないでしょうか。2025年に入社する皆さんそしてこれから就職をする皆さんは、まさにAIが社会に浸透していくど真ん中の世代。他人事ではありません。しかし、AIを恐れる必要はありません。AIの進化を理解し、変化に対応できるスキルを身につければ、むしろチャンスに変えることができます。正確に言えば「AIが仕事を奪うのではなく、AIを使いこなす人に仕事が奪われる」のです!
本コラムでは、AIによって「消える仕事」「変化する仕事」、新卒・若手社員が知っておくべきビジネス社会の予測、AI時代に求められるスキルとキャリア戦略、就職活動で意識すべきポイントについて解説します。ぜひ最後まで読んで、未来のキャリアを切り開くためのヒントにしてください。
1. AIによって「消える仕事」「変化する仕事」
AIの進化は、私たちの働き方に大きな変革をもたらします。単純作業や定型業務はAIに代替され、多くの仕事が変化を余儀なくされるでしょう。具体的にどのような仕事が影響を受けるのか見ていきましょう。
1.消える可能性が高い仕事
・データ入力・事務処理:RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入により、事務処理の自動化が進んでいる
・経理会計:AIによる会計ソフトの進化により、記帳や決算業務の効率化が進み、人員削減が進む可能性がある
・翻訳校正:翻訳AIの精度向上により、翻訳者の需要が減少する可能性がある
・コールセンター:AIチャットボットの普及により、一次対応の需要が減少する可能性がある
・単純作業の製造業:工場の自動化が進み、単純作業員の需要が減少する可能性がある
・タクシーやトラック運転手:自動運転技術の進化により、運転手の需要が減少する可能性がある(ただし法整備や社会実装には時間を要する)
・証券アナリスト、金融トレーダー:AIによる市場分析や自動取引が進み、一部のアナリストやトレーダーの仕事が減少する可能性がある
これらの仕事は、AIによって効率化・自動化される可能性が高く、将来的に需要が減少するとみるべきでしょう。
2. 変化する可能性が高い仕事
・営業:AIによる顧客分析に基づいた営業戦略の立案や、AIチャットボットによる顧客対応など、営業活動の効率化が進む。より顧客との関係構築や提案力といった、人間ならではのスキルが重要になる
・マーケティング:AIによるデータ分析に基づいたターゲティング広告や、コンテンツマーケティングの最適化など、マーケティング戦略の高度化が進む
・人事:AIによる採用選考や、従業員のパフォーマンス分析など、人事戦略の効率化が進む
・医療:AIによる画像診断や、患者のデータ分析に基づいた個別化医療など、医療の質が向上する。ただし、医師や看護師といった医療従事者の役割は、AIでは代替できない部分も多く、より高度な専門知識やコミュニケーション能力が求められるようになる
・教育:AIによる個別学習プランの作成や、学習進捗の管理など、教育の個別化が進む。教師は、生徒の個性や才能を引き出すファシリテーターとしての役割がより重要になる
・法務:契約書レビューや法務調査において、AIが効率化に貢献する可能性がある。弁護士は、より高度な法的判断や交渉スキルが求められる
これらの仕事は、AIによって業務内容が変化し、単純なことやセンスのいらない仕事内容はAIに任せ、より高度なスキルや知識が求められる部分を担うのが人の役割になります。より高度な仕事ができない人は職を失う可能性があると考えられます。
2. 新卒・若手社員が知っておくべきビジネス社会の予測
AIの進化以外にも、新卒・若手社員が知っておくべきビジネス社会の予測はたくさんあります。
1. リスキリング・リカレント教育の重要性
変化の激しい時代において、一度身につけたスキルや知識だけでは生き残れません。常に新しい知識やスキルを学び続ける「リスキリング」と、キャリアチェンジやスキルアップのために学び直す「リカレント教育」がますます重要になります。
企業も従業員のリスキリング・リカレント教育を支援する動きが加速しており、オンライン学習プラットフォームやセミナーなど、様々な学習機会が提供されるようになるでしょう。
2. 働き方の多様化
テレワーク、フレックスタイム、時短勤務など、働き方の多様化が進んでいます。場所や時間にとらわれない柔軟な働き方が可能になり、個人のライフスタイルに合わせたキャリア形成がしやすくなるでしょう。
また、副業やフリーランスといった働き方も一般的になり、複数のスキルや経験を活かしてキャリアを築く人も増えるでしょう。
3. グローバル化の加速
インターネットの普及や交通手段の発展により、グローバル化はますます加速しています。海外企業との取引や、海外市場への進出など、グローバルな視点や語学力がますます重要になります。また、多様な文化や価値観を持つ人々と協力して仕事をする能力も求められるでしょう。
4. SDGs(持続可能な開発目標)への意識の高まり
地球温暖化、貧困、格差など、様々な社会問題に対する意識が高まっています。企業もSDGsへの貢献を重視するようになり、環境に配慮した製品やサービスの開発、社会貢献活動などが積極的に行われるようになるでしょう。企業選びの際には、企業のSDGsへの取り組みをチェックすることも重要です。
5. ウェルビーイング(幸福)の重視
仕事だけでなく、心身ともに健康で幸福な状態を目指す「ウェルビーイング」が重視されるようになっています。企業も従業員のウェルビーイングを支援する取り組みを行うようになり、健康診断の実施、メンタルヘルスケアの提供、ワークライフバランスの推進などが積極的に行われるようになるでしょう。
3. AI時代に求められるスキルとキャリア戦略
AI時代を生き抜くためには、AIには代替できない人間ならではのスキルやマインドを磨くことが重要です。
1. AIには代替できないスキル
・創造性:新しいアイデアを生み出す力、既存のものを組み合わせる力
・批判的思考力:情報を鵜呑みにせず、論理的に分析し、判断する力
・問題解決能力:複雑な問題を分析し、解決策を見つけ出す力
・コミュニケーション能力:相手の意図を理解し、自分の考えを伝える力
・共感力:相手の気持ちを理解し、寄り添う力
・リーダーシップ:チームをまとめ、目標達成に導く力
・倫理観:正しいことと悪いことを判断し、行動する力
・適応力:変化に柔軟に対応し、新しい状況に順応する力
2. キャリア戦略
・自分の強みを理解する:自己分析を行い、自分の強みや興味関心を明確に
・目標を設定する:将来なりたい姿を具体的にイメージし、目標を設定
・必要なスキルを習得する:目標達成に必要なスキルを洗い出し、学習計画を立てる
・積極的に行動する:インターンシップ、ボランティア、副業など、積極的に行動し、経験を積む
・メンターを見つける:キャリアについて相談できるメンターを見つけよ
・常にアンテナを張る:業界の動向や最新技術に関する情報を常に収集
・変化を恐れない:変化をチャンスと捉え、積極的に新しいことに挑戦
4. 就職活動で意識すべきポイント
就職活動では、企業の規模や知名度だけでなく、以下のポイントも意識しましょう。
企業の将来性:AIや社会の変化に対応できる企業かどうかを見極めましょう。
企業の文化:自分の価値観と合う企業かどうかを見極めましょう。
研修制度:リスキリングやキャリアアップを支援する制度があるかどうかを確認しましょう。
働き方:柔軟な働き方ができるかどうかを確認しましょう。
SDGsへの取り組み:企業のSDGsへの貢献度を確認しましょう。
ウェルビーイングへの取り組み:従業員のウェルビーイングを支援する取り組みがあるかどうかを確認しましょう。
企業のホームページや説明会だけでなく、OB/OG訪問やインターンシップなどを通して、企業のリアルな情報を収集しましょう。
まとめ:
AIの進化は、私たちに大きな変化をもたらしますが、同時に新たなチャンスでもあります。AIを恐れるのではなく、AIを理解し、AIを使いこなせる人材になることが重要です。本コラムで紹介したスキルを磨き、キャリア戦略を実践することで、AI時代でも活躍できる人材になれるはずです。就職活動は、自分の将来を左右する重要な選択です。後悔しないように、しっかりと準備をして、自分に合った企業を見つけましょう。
応援しています!