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カスハラ対策は待ったなし!先進自治体の条例から学ぶカスタマーハラスメント対応策 | アックスラーニング

岩崎重国

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テーマ:カスタマーハラスメント;カスハラ

近年、悪質なクレームや過剰な要求、暴力的な言動など、顧客からのハラスメント行為、いわゆる「カスタマーハラスメント(カスハラ)」が社会問題化しています。特に、市民や顧客と直接、接する機会の多い行政職員や企業の窓口担当者、コールセンター等の担当者は、カスハラ被害に遭いやすい立場にあります。カスタマーハラスメントは、職員の心身の健康を損なうだけでなく、業務効率の低下や組織全体の士気低下にも繋がるため、企業・行政機関として対策を講じることは急務と言えるでしょう。本記事では、カスタマーハラスメント対応、カスハラ対策の先進事例として、既に条例を制定・施行している東京都をピックアップし、その内容を検討することで、効果的なカスハラ対策のヒントを探ります。

■ カスハラ対策に関する講演会やセミナーを検討の方はこちら
https://mbp-japan.com/gunma/ax-learning/service1/

1.カスハラ防止条例制定の背景と目的

カスハラ防止条例、正式には「東京都カスタマー・ハラスメント防止条例」は、顧客による過度な要求や暴力的な行為から従業員を保護するための新たな条例です。この条例は、特に接客業やサービス業でのカスハラ(カスタマーハラスメント)を防止することを目的としており、2024年10月に制定され、2025年4月から施行されます。

カスハラ防止条例の目的と内容
カスハラ防止条例の主な目的は、カスハラから従業員を守り、安全で健康的な労働環境を保障することです。例えば、従業員がカスハラの被害に遭った場合には、速やかにその安全を確保し、必要な措置を講じる責任が事業者に課せられています。これにより、カスハラ行為を防止し、企業と顧客の関係を改善することが期待されています。
カスハラ条例の施行に伴う影響
カスハラ防止条例が施行されることで、企業は従業員保護のための対策を講じる義務が強化されるため、労働環境が改善されることが予想されます。また、顧客に対しても適切な対応が求められるようになるため、顧客側の意識改革が進むことが期待されています。その結果、カスハラに対する認識が社会全体に広がり、顧客もより良い振る舞いを求められるようになるでしょう。
各自治体でカスハラ防止条例の制定を目指す理由
まず、職員等がカスハラによって心身の健康を害されることを防ぎ、安全で働きやすい環境を整備するといった職員等の保護の観点が挙げられます。そして、カスハラによって業務が妨げられることを防ぎ、市民・顧客への適切なサービス提供を維持する業務の円滑さ、市民や企業に対し、カスハラ行為の防止に関する意識啓発を図ることもカスハラ防止条例を作る理由でしょう。

2.カスハラ防止条例のポイント

カスハラ防止のために抑えるべきことを下記のとおり、列挙してみました。各自治体、民間企業でカスハラ対策をする際に、下記のポイントを抑え自社にあった具体的なカスタマーハラスメント対応策等を講じると良いでしょう。

・カスタマーハラスメントの定義: 顧客や市民からの不当な要求、暴言、脅迫、プライバシー侵害などをハラスメントとして定義している。
・事業者の責務: 事業者(行政機関を含む)に対し、ハラスメント防止のための措置(相談窓口の設置、研修の実施、マニュアルの作成など)を義務付けている。
・職員の権利擁護: カスタマーハラスメント被害を受けた職員の相談や救済、プライバシー保護などを規定している。
・啓発活動: 市民や顧客に対し、カスタマーハラスメント防止に関する啓発活動を行うことを奨励している。
・明確な定義と禁止規定: カスハラに該当する行為を具体的に定義し、禁止することを明文化する。
・相談体制の整備: 被害を受けた職員が安心して相談できる窓口を設置し、プライバシー保護を徹底する。
・研修の実施: 職員に対し、カスハラの定義、対応方法、相談窓口などを周知するための研修を実施する。
・カスハラ対応マニュアルの作成: カスハラ発生時の対応手順を明確化したマニュアルを作成し、職員に配布する。
・組織としての対応: 個人任せにせず、組織全体でカスハラ問題に取り組む姿勢を示す。
・毅然とした対応: 悪質なカスハラに対しては、警察への通報や法的措置も辞さない姿勢を示す。
・記録: カスハラの記録を残し、その後の対策に役立てる。

カスハラは、職員の心身の健康を損ない、組織全体の生産性を低下させる深刻な問題です。条例制定の有無にかかわらず、各自治体や企業は、カスタマーハラスメント対応・カスタマーハラスメント対策を積極的に推進していく必要があります。
本記事で紹介した自治体の事例や対策のポイントを参考に、自組織に合った効果的なカスハラ対策を検討し、安全で働きやすい環境づくりを目指しましょう。

◆参考Webサイト◆
カスハラ専門コラム: https://www.ax-learning.jp/column/customer-harassment
厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/
あかるい職場応援団: https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/

◆講演や研修のご依頼・相談◆
■ カスハラ対策に関する講演会やセミナーを検討の方はこちら
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岩崎重国
専門家

岩崎重国(CSコンサルタント)

アックスラーニング株式会社

都内および主要都市の上場企業、外資系企業等から組織開発、CS戦略コンサル、カスハラ対策、サービス調査等の依頼を長年、受けている。この業務経験・実績から、№1を目指す企業の社員研修、組織開発を支援する。

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